57話 それはまるでかぐや姫のように
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「……私なんかの為に悟浄が心配することは無いよ」
浄「え…?」
「私は消えたりしない…。
いなくなったりしない…。
明日また皆と一緒に西へ向かう…。
いつもと変わらない旅が始まるだけ」
浄「まぁ、そうかもしれねぇけど」
「でも…今夜の月はとても綺麗だからどうなるか分からない
ーーもし私がかぐや姫なら…」
浄「名無しがかぐや姫なら尚更月に帰すわけにはいかねぇな。
名無しがいなくなっちまったらこんな野郎ばかりで旅なんて耐えられないし、三蔵なんて眉間のシワ3割増だし、悟空は元気無くすと思うし、八戒は名無しを連れ戻す為に西行きを変更して月に行こうとするだろうし」
悟浄はハハっと笑いながら話しをしていると、名無しは視線を月から悟浄に移した。
「悟浄は?」
浄「ん?」
「悟浄はどうするの?」
浄「俺だったら名無しと一緒に月にいくだろうな
ここに一緒にいられねぇなら俺も月にいく」
「クスっ、何それ」
浄「さっきも言ったろ
名無しがいねぇと心配だし不安になるって…。
今更名無しがいない日常なんて俺には考えられねぇからさ
だから俺は名無しちゃんがいく所はどこにでもついて行くぜ」
そう言いながら悟浄は名無しの体を抱き寄せ軽々と持ち上げると、自分の膝の上に彼女を座らせ後ろからギュッと抱きしめた。
「Σちょっ!/////
悟浄!?/////」
抱きしめられた事で悟浄と体が密着し、耳元に彼の息が触れると名無しは恥ずかしさのあまり体を硬直させ顔を赤く染めた。
辺りは真っ暗で照らしているのは月明かりだけだったので、名無しの顔が赤くなっている事は悟浄に気づかれ無いと思っていたが、察しのいい悟浄は気づいていた。
浄「名無しでもそんな反応するんだな?」
「そ、そんな反応って…?/////」
浄「いつも気にしてないって感じだけど……顔赤くなってるぜ」
「こんな暗い中じゃそんなの分からないでしょ?/////」
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