57話 それはまるでかぐや姫のように
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そのとき、彼女の背後から突如手が伸びてき、空に向かって上げていた手をギュッと握りしめた。
突然の事に驚いた名無しだったが耳元で聞こえてきた声を聞いて、それが敵でない事に気づいた。
浄「そのまま…月にでも帰っちまうとか?」
「悟浄!?ビックリしたぁ∪
急に背後から声かけないでよ∪」
浄「ははっ、悪ぃ
名無しの姿が無いから心配になってよ」
ビックリした名無しとは裏腹に悟浄は悪怯れる様子も無く笑うと彼女の隣に座り込んだ。
先ほどまで少しばかり寒かった空気だったが、悟浄がいる事で心なしか暖かな感じがし、チラッと隣を見ると彼も名無しと同じように空を眺めていた。
浄「寝れなかったのか?」
「へ?…あ…うん
今夜はちょっと寝付けなくて」
浄「じゃあ俺と激しい運動してみる?v」
「明日八戒達に言いつけてもいいなら」
浄「じょ、冗談だって!∪
三蔵や猿はともかく八戒だけはシャレにならねぇ∪」
少しばかり焦っている悟浄を見てクスッと笑みを浮かべた。
「悟浄も?」
浄「ん?」
「悟浄も寝付けなかったの?」
浄「さっきも言ったろ
名無しの姿が無かったから心配になったって」
「それは口実でしょ?
私は本当の理由を聞いてるの」
浄「口実なんかじゃねぇよ
マジで心配した。
近くにいる事は何となく分かっていたし、この辺は妖怪の気配もねぇから大丈夫だって思ったけど…。
ーーそれでも近くに名無しがいねぇと心配だし不安になる」
名無しは「またまた〜!」と茶化そうかと思ったが、隣で真剣な表情と声のトーンで話している彼を見ると、そんな事すら言えなくなってしまい、名無しも口籠ってしまった。
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