49話 右と左は恋敵
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「はぁ〜∪
二人の喧嘩はいつもの事なんだけど、毎日だと流石にいい加減にしてほしいわ∪」
三蔵達の喧嘩から逃げてきた名無しは溜め息を吐きながら町を散歩していた。
彼等の事は嫌いではないが、毎日飽きもせず喧嘩ばかりされると、いつも温厚な名無しもいい加減ゲッソリしていた。
「折角町に出たんだし、お店でも見て回ってみようかな〜」
浄「じゃあ、あの店なんかどう?」
三「それよりも突き当たりの店の方がまだマシだ」
「ん〜…三蔵達が言うならそっちに…………Σって、いつの間に!?」
聞き覚えのある声が聞こえ、それに驚いた名無しはビックリして後ろを振り向くと、そこには三蔵と悟浄の姿があった。
「な、何で二人がここに!?∪」
浄「名無しちゃんがどこへ行こうと俺は直ぐに分かっちゃうの♪」
三「フン…この俺が名無し一人まともに見つけきれねぇとでも思ったか」
「………∪」
こうもあっさり見つかるなんて∪
「私今日は一人でのんびりしたいんだけどな〜?」
三・浄「「却下」」
「……∪
わかった今日は二人に付き合うから。
その代わり喧嘩だけはしないでよね?」
一人で見て回ろうと思っていたが、あっさりと三蔵達に却下されてしまうと、名無しは「仕方ない」と内心諦め、彼等とデートをする事になった。
浄「名無しちゃん何処か行きたいところあるの?」
「ん〜……目的があって動いていたわけじゃないからねぇ」
浄「じゃあこの先に露店がある見たいだからそっちに行ってみっか!」
「え、ん〜でも」
露店に少し興味を持った名無しだったが、あまり人ごみを好まない三蔵の事を気にした名無しはチラッと彼を見ると、彼女の視線に気づいた三蔵は名無しの手をつかんで歩きだした。
”グイッ”
「え…三蔵ーー?」
三「露店に行くんだろ?
俺の事は気にするな……行くぞ」
「うん!////」
「誰がそんなところに行くか」と、言われるかと思った名無しだったが、三蔵は嫌な顔をするどころか、彼女が逸れないように手をつないでいた。
繋がれた手から三蔵の温もりが伝わってき、名無しも表情が少し笑顔になると、そんな二人を見て嫉妬した悟浄は反対の空いている手をつないだ。
浄「なーに名無しちゃんを独り占めしてんだよ!#
名無しちゃん悟浄さんとも♪」
「クスッ、二人とも手温かいね」
右に三蔵、左に悟浄が名無しと手を繋ぎ、その姿はまるで愛しいお姫様を守る王子様のようにも見えた。
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