43話 あの人の正体
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何でだろう…一瞬悟浄さんの動きが鈍くなった。
鐘の音…
確かこの近くに教会があった筈…。
あの本に書かれてあったもの…『首を落とされても心臓を杭で打ち込んでも死ぬ事はない』
確かその後にも続きがあった筈!!
鐘の音が鳴っている間は彼も動く事は出来ないと思い、私は先ほど彼の屋敷で読んだ本の事を思い出しながら、走って教会へと向かっていった。
”バタンっ!”
「ハァッ…ハァッ…ハァッ…」
教会に入るとそこには誰もおらず、礼拝堂はシーンと静まり返っていた。
そして荒い息づかいを何とか落ち着かせようと、私は急いで主祭壇の後ろに隠れた。
ここに来た所で一体どうすればいいの!?
私が知っている事は彼には通用しない…かといって首を切り落とす事も心臓に杭を打ち込む事も出来ないし…。
あの後…最後の方に書かれてあった事……。
たしか『首を落とされても心臓を杭で打ち込んでも死ぬ事はない』…。
「…ぁ」
『聖なる力を前にしては例えそれがどんなものであろうと、力を失いヴァンパイアとしての命を失ってしまう』
聖なる力…!
聖なる力って言えば…『神に祝福され聖なる力』
ってことは聖水!!
「悟浄さんがどんなに進化したヴァンパイアで、ニンニクや十字架が聞かなくても、鐘の音には反応していた!
それなら聖水だって効くはず!!」
私はこの礼拝堂に聖水が無いか周りを探してみる事にした。
「聖水…!
何処かに…絶対あると思うんだけど!∪」
その時だった。
浄「鬼ごっこはもうおしまいだ」
「っ!!」
扉付近には悟浄さんの姿があり、髪をかき分けながらゆっくりこっちに向かってきた。
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