42話 君の心、俺の心
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「前の町でも情報も無し…か」
ある晴れた日の午後、一人で旅をしてたミサは次の町に向かって山道を歩いていた。
足場は悪く、ずっと先の方まで砂利道が続いているのを見て、ミサは少しばかりゲッソリしていた。
妖怪の出没は無く、安心して山を超えられると思っていたが、終わりの見えない登り坂を前にして、早くも脱力感が出てきていた。
「はぁ〜∪
この道ってホントどこまで続いてるんだろ
次の町までいくのにこの道しかないって……ちょっと挫けそう」
…ってダメダメ!
私は名無しを早く見つけないといけないんだから!
「こういう時にこそ、やっぱりアイスだよねv」
カバンの中から自分のアイス専用クーラーバックを取り出し、ゴソゴソと探ると先ほど自分がいた町で買い置きしていたアイスを一つ取りだして食べ始めた。
「はぁ〜…幸せ。
やっぱりこれを食べながら歩くと疲れも吹っ飛んじゃうよ!」
ミサは大好物のアイスをペロペロ舐めながら、胸ポケットに入れていた写真を取り出すと、そこにはミサと親友で兎の名無しが一緒に写っている姿があった。
名無しはこの世で最も珍しい人間の言葉が話せる兎で、ミサはどんな時でも常に名無しに相談をしたりしていた。
しかし、ある日名無しの姿が急に見つからなくなり、ミサは不安と淋しさに押しつぶされそうな日々を送っていた。
待っていても名無しは帰ってこないと思ったミサは、意を決して名無しを探す為一人旅へと出る事になった。
そして、旅を続けて1ヶ月後、立ち寄る町や村で名無しの事を聞いたり探したりしたが、今の所有力な情報を得る事が出来ず、ミサは次の町目掛けて歩みを進ませていた。
その時だった。
”ププー!”
「…?」
自分の背後からクラクション音が聞こえてきたので振り向くと、一台のジープが近づいてきた。
ジープには男性が4人乗っており、その中の一人の運転席にいた男性が声をかけてきた。
八「あの、すみません」
「はい…何で…しょうか?」
突然話しかけてきた事にミサは彼等に警戒をしていた。
八「この近くに川が流れていると思ったんですが、どうも道に迷ってしまって
もし宜しければ教えて頂けないでしょうか?」
浄「お、君可愛いね!v」
空「もう駄目だー!!
マジで腹ヘッタァアア!!」
三「やかましい!!#」
”スパァアアアン!!”
空「いってぇえ!!」
「………∪」
彼等のやり取りを見ていたミサはただ唖然と見ていると、苦笑いを浮かべた八戒が声をかけてきた。
八「あはは∪
すみません煩くて」
「い、いえ……えっと川ですよね?
私も旅をしているで此処の人じゃ無いんですけど、場所は知ってますよ」
八「そうだったんですか。
宜しかったら案内してくれませんか?」
八戒はニッコリ笑って彼女にお願いすると、一瞬ミサはピクッと警戒したが、いざという時はダッシュで逃げれば良いと考え、川まで案内する事にした。
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