41話 余裕が無い僕なんです。
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「ちょっと、八戒!」
八「………」
「まって、八戒ってば!」
八「………」
悟浄と分かれてから八戒は一言も喋らず、ただ無言で宿の方へと歩みを進めて行った。
そして部屋に戻ってくると、八戒は自分の部屋に私を連れ込み、誰にも入ってこらせない様にガチャッとカギまで閉めた。
室内に入っても八戒は何も喋る事をせず、ただその場に立ち尽くして顔を私から背けていた。
時計のカチコチと進む音だけが室内に響き渡り、私もいつもと違う八戒に戸惑いを見せていると、今まで黙っていた八戒はいきなり私を抱きしめてきた。
”ギュ!”
「っ!……八戒?」
八「……れ…で……さい」
「…え?」
八「僕から離れて行かないでください!
イヤなんです…名無しが誰かのモノになってしまうのが…。
イヤなんです……名無しが誰かに触れられることが…。
僕の側にいてくれないと……。
…もう…愛する人を失いたくないんです。」
「っ!」
八「名無しがどんなに悟浄の事を好きでも、僕は絶対認めません!
…僕の何がいけなかったのかちゃんと教えてください」
今まで大好きな彼の笑顔しか見た事が無かった私は、八戒の今にも泣きそな顔を見て驚きの表情を浮かべた。
八戒でもこんな表情ってするんだ!
すごい…初めて見た/////
こんな表情の八戒もかっこいいかも/////
笑顔の彼も素敵だと思い、私の中で貴重な表情が見れて満足していたが、それと同時に彼に対して大きな罪悪感にも襲われた。
「ご、ごめんなさい八戒!
私八戒から離れようなんてこれっぽっちも思ってないよ。
八戒の事もの凄く大好きだし、八戒以外の人を好きになるなんて考えられない!」
八「……でも…悟浄と」
「あれはね∪……その」
私は八戒に今回の件を全て正直に話した。
すると全てがドッキリだと知った八戒に対して「怒るだろうな∪」と内心不安を感じていたが、次の瞬間八戒は再び私の体を抱きしめてきた。
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