41話 余裕が無い僕なんです。
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「ハァッ…ハァッ…ちょっと悟浄!?
ま、待ってよ!」
いきなり宿から連れ出された私は、訳が分からず悟浄に腕を引かれたまま彼に連れてこられた。
宿から少し離れた所で私は悟浄に声をかけると、「此処までくれば大丈夫だろう」といって私の腕を離してくれた。
「一体どうしたの?
こんな所まで連れてきて」
浄「ん?見たいんだろ?
八戒に余裕の無い表情が」
「え…まぁそうだけど」
浄「手っ取り早くヤキモチ焼かせちまおうかと思ってよ♪」
「ヤキモチ?」
浄「そ♪
俺達のイチャイチャした姿を見せたら八戒だってヤキモチぐらい焼くだろ。」
「まぁ確かにそうだけど……でも焼いてくれるかな?」
浄「大丈夫、大丈夫♪
悟浄さんに任せなさいv」
若干不安な所もあったけど、悟浄がそこまで言うならと思い、私もコクンと頷いてしまった。
浄「ま、帰りが遅くなれば八戒も焦って探しにくるだろ。
その間悟浄さんとデートでもして過ごそうぜv」
「悟浄とデートなんて、凄く変な感じ」
浄「まぁ俺としては、八戒じゃなく悟浄さんに乗り換えても良いんだぜ?」
「あはは、今の所考えても無いよ」
悟浄の言葉を冗談として聞き流し、私は差出された悟浄の手をギュッと握りしめた。
いつも繋ぐ八戒の手とは違う。
指の形も、長さも、暖かさも……。
それに悟浄はいつも錫杖を使って妖怪と戦うから、八戒と違って手が少しゴツゴツしている。
…八戒以外の人と手をつなぐのは初めてだなぁ
浄「ん?どうした?」
「あ、ううん!
何でも無い!
それよりどこに行くの?」
浄「そうだなぁ…まぁ取りあえずこの町でも散策してみっか!」
タバコを咥えてニカッと笑みを浮かべる悟浄は、何処か少年のようだなと思いつつ、私達は賑やかなこの町を散策して回る事にした。
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