37話 君が異性に変わってゆく
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それからお師匠様は亡くなり、俺が「三蔵」を受け継ぐと、名無しはお師匠様の死を悲しむのと同時に、俺の事も支えてくれた。
「江り……じゃなくて、三蔵。
私、どんな事があっても三蔵から離れないから。
苦しくても、辛くても、私が側にいるから」
三「フッ…俺よりも泣き虫のくせに」
「なっ!////…あれは昔の話しでしょ!/////
…それに……もう大切な人を失うのは嫌だから」
三「……俺は、消えたりはしねーよ
名無しだけを残してはな」
あの頃みたいに、今にも泣きそうな表情を浮かべた名無しの頭に手を乗せると、俺はそのままクシャっと撫でた。
お師匠様が亡くなってから、名無しには俺しかいないんだと思うと、昔以上に過保護になっているような気がした。
三蔵を受け継いでから、俺と名無しは直ぐに金山寺を下山し、暫くして慶雲院にやってくると、継承者として新たな三蔵への道が始まった。
三蔵としての仕事が面倒な事は分かっていた。
サボれるもんならそうしてぇが、ここの坊主は金山寺の奴ら以上に五月蝿ぇ#
細けぇ事をグチグチと言ってきやがる#
名無しには甘いくせに#
「三蔵、また眉間にシワが寄ってるよ?」
三「んぁ?#」
「…ぅ∪…そ、そんな怖い顔しなくても」
三「別にこの顔は素だ。それに別に名無しに対して怒ってる訳じゃねよ」
名無しに対して怒ってねぇのは確かだ。
だが、名無しがビビッてしまったから俺は昔の様に頭を撫でて落ち着かせた。
ガキ扱いすんなってよく言われたが、頭を撫でる度に名無しが安心した顔するから、俺はその行為を無意識のうちになっている事が多々あった。
名無しも満更じゃねぇみたいだが、俺自身も名無しの頭を撫でる事自体は嫌いじゃねぇ
……むしろ
…どちらにせよ、これは俺だけの特権だな。
「三蔵、何ニヤニヤしてんの?
気持ちワル∪」
三「……チッ、うるせぇ∪」
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