35話 不思議な君
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さっきまで走って探していたせいもあって、ミサちゃんの姿を見て安心した俺は、崩れる様にして彼女の隣に座り込んだ。
するとミサちゃんは野うさぎの頭を撫でていた手を止め、今度は俺の頭を撫でてきた。
頭を撫でられる事すら経験した事の無い俺は、一瞬驚きの表情を浮かべてミサちゃんに視線をやると、何だか申し訳ないといった顔をしていた。
「……嫌いじゃないよ」
浄「…え?」
「悟浄の事嫌いじゃいないよ。
隣にいてくれて安心する……一人でいる時悟浄はいつ来るんだろうって待っているの。
分かりやすく言うなら『迷子のペットが飼い主が迎えにくるのを待っている』ってことろかな」
浄「っ!」
【『大事にしているペットがいなくなって、とても心配している飼い主のよう』って所ですかね】
マジか……ミサちゃんも。
まさか八戒と同じ事言ってるなんてな∪
「悟浄の隣は居心地が良いから、つい甘えてしまうの。
ほら、私って何て言うか……ちょっと変わってる系じゃない?」
浄「いや、ちょっとというか大分というか∪」
あ、自分でも自覚はしてたんだ?
「他の皆は私に近づこうとしない……こうやって動物が寄ってくる事自体珍しい事みたいだし、私を変人扱いするから。
でも悟浄達は違う。
こんな私でも受け入れてくれた。
中でも悟浄はいつも私の事を気にかけてくれる……それが嬉しかったんだと思うの」
浄「まぁ俺たちはある意味変人の集まりみたいなもんだからじゃねーの?
ミサちゃんだけじゃねぇってことさ
皆それぞれワケありで何かしら抱えてんだよ
ただそれだけの事さ」
「悟浄は……」
浄「んぁ?」
「悟浄は嫌じゃないの?私と一緒にいるのは」
突然、ミサちゃんからの質問だった。
そんな事聞かれるとか思ってもいなかったし、そのとき見た彼女の表情はどことなく心配そうな顔で俺の事を見ていた。
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