33話 encounter
夢小説設定
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(おい、これで確実に分かっただろう
りんねは俺を求めた。
テメェがどんなに欲しいと願っても、俺から俺のものを奪う事は何一つできねぇんだよ。
それが経文であろうと、りんねであろうと)
(…クっ……俺には何にも無いのに…君はいろんな物を持ってるじゃんか…ーーーーあんなに沢山!
ズルイよそんなの…ねぇ、僕にも頂戴)
(やらねぇよ)
(……ケチ)
昔は違っていた。
俺は今まで気に入ったもんなんか滅多に無いから
周りから見ればそこまで何の執着も無い様に見えるが、あいつが……
りんねがあの寺院に来てから独占欲が強くなり
気に入ったものは手放したくなくなっていた。
いつからだったろうか?
側にいてほしいと思ったのは
いつからだったろうか?
誰にも渡したくないと思ったのは
いつからだったろうか?
……俺が…俺として自分を見せられる様になったのは
それは…ずいぶん前の出来事だった様に思える
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