30話 全ては君の為に
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辛い過去の出来事をこんなに簡単に言えるものだろうか?
それは悟浄だから?
それとも似ているという理由だから?
ーーー…でも
彼は笑っていた。
「……確かに似ているね私達…
悟浄と一緒だよ……私も小さいときに母親から虐待されていたの。
母親からしたら…何を考えてるのか分からない私の事をとても嫌っていたわ
家族に対して関心も持たない
感情を押し殺し…人形の用で生きてても死んでるようなものだった…。
でもね、大好きな祖母だけはいつも私の側にいてくれたの…
私の事を人間扱いしてくれた…喜びを与えてくれた……希望を持たせてくれた。
私に取って祖母だけが全てだったわ。
でも……そんな彼女も病に倒れ…私の側からいなくなったの
でもね…祖母はいつも教えてくれた………一人じゃないって」
気がつけば涙が頬を伝っていた。
人前で泣く事なんて祖母以来無かったことだ。
それは過去の事を思い出したから?
それとも悟浄の前だから泣く事ができたの?
浄「話してくれてサンキューな」
そして悟浄は再び私に笑みをうかべ、次の瞬間優しく抱きしめてくれた。
「っ!…ご……悟浄!?//////」
浄「少しでもミサちゃんのことが知れて超嬉しい。
でも泣かせるつもりは無かった…ごめんな」
「い…いや/////…聞いてくれてありがとう
私も…少しだけ一歩を踏み出せた気がしたから
…一人じゃないんだって事思い出したから//////」
浄「クスっ…一人にさせねぇよ
追い返されても俺は隣にいるよ
じゃないと俺も不安になるし、放っておけねぇんだわ
なぁ、少しずつでもいい
今より太陽の下に出てこいよ
怖いなら、俺が手を差し伸べてやるから」
「…うん。
ありがとう悟浄」
彼の差し伸べてくれた手は
深紅の髪と瞳のように
暖かさを感じた
END
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