30話 全ては君の為に
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悟浄の言った事に、私は全く訳が分からなかった。
浄「無理して強がっている所も…一人で何かを背負っている所も…泣きたくても泣けない所も…。
俺に似ている気がしたから」
「……っ!
……気がしただけでしょ?
私は…なにも強がってなんか!」
浄「気のせいかもって…何度も何度も自分に言い聞かせてきたさ……でも、ミサちゃんの周りの空気が俺と似てるんだ。
俺、そういったことって敏感なのv」
そういって悟浄は資料室の窓に手をかけて全開に開くと、勢い良く入ってきた風がカーテンとともに悟浄の深紅の髪も一緒になびかせた。
正直…綺麗だと見とれてしまったが、再び悟浄は口を開いた。
浄「…俺、小さい頃お袋からすげぇ虐待されてたんだわ。
…俺の紅い目と髪を見る度に、お袋は狂ったように暴れだし、その度に暴力を振るわれた
何で俺が…どうして俺だけがって」
「…悟浄」
浄「【血の色】だと毎日聞かされた……それから俺はこの色が大っ嫌いで……
ーーーでも…この色から逃げる事なんて俺には出来なかった…
泣きたくても泣けない
何かにすがりたくてもそれすら出来ない
だけどな…兄貴だけはいつも俺の味方だった」
「…お兄さん?」
はじめて知った……いや、聞かなかったんだから知らなくて当然だ。
浄「あぁ、どんな事があっても兄貴だけは俺の側にいてくれた。
強がってる俺に…「泣くなよ」って
…男だから泣くかよって思ってた
ずっとずっと…
でもそれは…「泣いてもいいんだぜ」って当回しのメッセージだったんだよ
分かりずれぇだろ?」
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