29話 私の繋がり
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
用件も終わり、自分たちの宿へと戻ってきた5人はそれぞれの部屋に入っていったが、悟浄はミサの部屋に来ていた。
彼女の冷えた身体をちょっとでも暖める為に珈琲を入れると、テーブルの上にそっと置き悟浄もベッドに座っているミサの隣に腰をかけた。
ミサはさっきからずっと握りしめていた手紙をずっと見つめ、一言も言葉を発する事無くただ見つめるばかりだった。
「–––罠かもって…」
浄「……え?」
「…罠かもって…思っていたの
でも……もし本当だったらって……お姉ちゃんが生きていたらって!
……なのに…なのに!!」
”ギュッ!”
「っ……!?」
ミサの目には大粒の涙がこぼれ落ち、ギュッと握りしめた手には薄らと血が滲んでいた。
しかし、次の瞬間ミサの身体を悟浄は壊れ物を扱うかのように優しく抱きしめ、自分の方へと抱き寄せた。
「っ…ご、…悟浄?//////」
浄「わりぃ…気付いてあげられなくて
泣かせちまって……守ってあげられなくて」
「な、何を言って……//////」
浄「ずっと信じていたのにな?
……ミサのねーちゃんがいるかもしれねーって
……だが、今回はあの妖怪達の仕組んだ罠だったが、いつか必ずねーちゃんに会えるさ…
信じてるんだろ?
どこかで生きてるって」
「ヒクっ…うん」
浄「信じてたから、一人でも危険を承知で向かっていったんだろ?」
「…うん…ヒクッ」
浄「だったら、本当に再会出来る日を信じて、これからも前に進んでいこうぜ。
可能性が無くなった訳じゃねー……
可能性が残ったんだよ」
「ご…浄…」
浄「今度は俺も一緒に背負わせてくれねーか?
ミサの苦しみも、悲しみも、期待も、喜びも全て
俺は、やっぱお前じゃなきゃ調子狂うしな♪」
「ありがとう」
なぁ、ミサ…
その笑顔で本当に心から笑える時が来るまで、俺に守らせてくれ。
三蔵でも
八戒でも
悟空でもない
この俺だけに
END
あとがき(次のベージ)