27話 放っておけない君
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「あともうちょっと……」
「……あと……少し……届いたぁ♪」
"ズルッ!”
「…あ」
「っ!!危ない!!」
名無しの居たその場所は突然枝が折れてしまい、僕の目の前で名無しの体は地面へと真っ逆さまに落ちていった。
“ドサァ!!”
「いったたた……カミサマ!?」
「っ……大丈夫?」
名無しが地面にぶつかる前に僕の体は彼女の元へと、いちはやく動いていた。
「ご、ごめんなさい!!今すぐ退くから」
“ギュッ!”
「え?」
「まだこのままで居させて」
何だか久々に感じた名無しの温もり……
何だか落ち着く……
不安だった気持ちは段々落ち着きを取り戻し、その反面今度はちょっとした不満を案じた僕は名無しを抱きしめたまま彼女に問うた。
「僕が今日どれだけ探しまわったと思ってるの?…城中探しても居なかったし……こんな所で何をしてたのさ」
「…ごめんね?あまりにも天気がよかったからちょっと散歩をしてみたくなって…此処に来たらちょうど巣から小鳥が落ちてしまってたから、戻そうとしてたの」
「だからって!……だからってこんな危ないことしないでよ……たまたま僕が来たから良かったものの……来てなかったら地面に落ちてたんだよ?」
「心配かけてごめんね…それと助けてくれてありがとう」
僕の声…少し震えてる?
それは名無しが見つかって安心したから?
それとも僕が一人じゃないと……教えてくれたから?
どちらにせよ
大好きな人が側に戻ってきてくれて嬉しかった。
「そういえばカミサマってさぁ」
「何?」
「いつも私の事助けてくれるよね?……それにいつも迎えにきてくれる」
「当たり前じゃん。何処に居ても、どんな時でも僕は名無しの元へ来るよ……昔からの約束だったじゃん」
(名無しの事大好きだから)
(私もカミサマの事大好き)
(これから先どんな時でも僕が名無しの側に居てあげる。必ず迎えにくるから!必ず名無しの事を助けるから……だから)
「僕だけの花嫁になって」
END