27話 放っておけない君
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ある日、僕は名無しの姿が見えなかったから、城の中を探しまわった。
何時もならお気に入りのソファで読書をしていたり、お気に入りの花を生けてたり、僕の部屋でまったりとした時間を過ごしたりしているはずなのに………
何処を探しても名無しはいない。
「…名無し!…何処にいっちゃったの?」
僕の鼓動は早くなるばかり。
名無しがいないというだけで、こんなにも不安な気持ちになってしまうんだ。
「ハァッ…ハァッ…何処!?」
なんで先生はこんな広い城を建てたんだよ。
まぁ、初めはこんなに大きな城を先生から譲り受けて確かに凄く嬉しかったけど……
今ではそんな事どうでも良い。
愛しい人一人探し出すのにこんなに広くっちゃ見つかる者も見つからないよ
「これだけ探しても見つからないなんて………ぁ、もしかしたら!」
僕は他にも思い当たる場所があった事を思い出すと、そこに居てほしい思いを胸に秘め、僕の足は早々と目的の場所に向かっていた。
城を飛び出し、僕は名無しの元へひたすら走った。
隣に居ないと凄く不安。
声を聞いてないと孤独感に包まれる。
温もりを感じないと………僕は………何もできない。
走り出してどのくらいすぎたんだろう。
だいぶ息も上がりだし、一分でも一秒でも早くこの手で触れたい。
森を抜けると視界が開き、僕の目の目の前には綺麗な小川が流れていた。
此処は前に名無しと一緒に来た場所だ。
二人だけの秘密の場所。
そしてそこに僕の探していた人が居た。
「名無し!」
「しー!!」
………?
え?何をしてるの?
折角逢えたと思たのに、名無しは高い木の枝の上で必死に手をのばし、必死に何かをしていた。
危なっかしいなぁ。
あんな高いところに上って……もし落ちたりしたらどうする気だよ。
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