21話 見つけた光
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今日は雨が降っていた。
昨日はとても晴れてたので予定では今日にでも次の町に向けて出発したかったんですが、こんなに降ってたんじゃ出発なんて出来るわけがない。
僕は何かをするわけではなく、暫く部屋の中から空を眺めていた。
空はどんよりと暗く、分厚い雨雲が空一面を覆っていた。
時より耳鳴りのように響く雨音が嫌でも耳に入ってくるのが耳障りで仕方がない。
八「今日は一日雨でしょうか」
部屋の中で独り言を言いながら昔のことを思い出していた。
『悟能…――私貴方の手好きよ』
『悟能…私たちもう一人じゃないんだね』
忘れたくても忘れることなんて出来ない……フリをしてても、雨がその記憶を呼び覚ましてしまうから。
もう僕には…再び誰かを愛することはないんでしょうね
「八戒?」
八「∑っ!?………雷」
いつの間にか僕達の仲間である雷が部屋に入っていた。
急に声をかけられて、いつからそこにいたのか僕でさえ気付くことが出来なかった。
「あ~~ごめんι
何回かノックしたんだけど変事がなかったなら勝手に入っちゃったι」
八「いえ。
僕の方こそボーっとしてましたから
どうかしましたか?」
女性に立ち話は失礼と思ったので椅子に座らせて珈琲を出した。
僕は「有難う」とニッコリ笑った雷を見ると、何だか心が熱くなるのを感じた。
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