第15話 ネコ騒動
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「さっきは怖かったでしょ?
あんな大きな男達が追いかけてきたから」
「……ニャー」
「フフフっ特に土方さんの顔は怖かったんじゃない?」
「ニャー」
「なんせこの世界では”鬼の副長”って言われてるみたいだから尚更だよね」
「ニャー」
「でもね彼はああ見えてとても優しいんだよ
土方さんだけじゃない…此処にいる皆とても優しいよ
何も無く怒ったりはしないの
皆が怒っているのはね君が悪さをしたり食べ物を取ったりするからなんだって
ーーみんな本当に困っているみたいなんだ」
「ニャー」
「皆のためにも困らせる様なことは止めてくれないかな?
君だって大切な仲間や家族が困るのは嫌でしょ?」
「ニャー」
猫は鏡花の方に近づくと頭をすり寄せてきた。
「分かってくれてありがとう
君はとても利口なんだね
そう言えば私の住む世界には夜一さんっていう黒猫がいるんだ」
「ニャー」
「夜一さんはとても優しくてかっこ良くて…いつも私を守ってくれたの
頼れるお姉さんって感じかな
君を見ていると夜一さんに会いたくなってきたかも」
「ニャー」
「クスっ、そうだね…この任務が終われば会えるんだけど
それもいつになることか
…さて、話しはこれぐらいにして、君はちゃんとお家へ帰りなさい
此処にいたら下にいる彼等にまた追いかけられるよ追いかけられるよ
あの様子だよ土方さん君の事斬りかねないからね」
「ニャー」
「此処へはもう来ては駄目だよ
あ、それとこの本は返してもらうよ
土方さんの大切なものらしいから」
そう言って鏡花は近くにあった豊玉発句集を手にすると、たまたま開いていたページの俳句が眼に入ってきた。
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