第9話 仕事は素早く
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原「よぉ、おかえり
土方さんから目録は見せてもらえたか?」
「えぇ、見せてもらった上に借りてきた。」
部屋に戻ってくると机に向かって筆を走らせていた原田は一旦筆を置くと彼女の方に顔を向けた。
原「どうだ?
出来そうか?」
「土方さんにも言ったが、出来るか出来ないかは私が決める事…。
それに引き受けたからにはやらせてもらうよ
ーー左之さんは私の心配はしなくていいから自分の仕事を終わらせてね」
原「ははっ、あまり無理して弱音を吐くなよ?」
「クスっ、その言葉そっくりそのまま左之さんに返すわ」
鏡花は原田の少し離れたところに用意されていた机に資料と借りてきた目録を乗せ、早速制作に取りかかった。
ーーさて、先ずは左之さんの資料を元に調べるか…。
目録に表記されていたのは浪士達の個人の情報、殺した数、それと潜伏していた藩士の事だった…。
これはそのまま入れたとして、あとこの中に足りないのは彼等と繋がりのある藩士と潜伏先の場所やそいつらの行動経路…。
それに裏で誰が指示を出していたかも大事よね。
鏡花が作業に取りかかり暫くすると、静かな室内にはパラパラと紙が捲られていく音と、少し開けた障子の隙間から庭先でチュンチュンと鳴いている雀の鳴き声だけが響き渡っていた。
そして仕事をやりはじめてから2時間が立った頃、原田は少しばかり背伸びをしながら後ろにいる鏡花にチラッと視線を向けると、未だ彼女は真剣な表情で資料を見ながらサラサラと筆を動かしていた。
ーーすげぇ集中力だな
これが新八や平助なら直ぐに飽きて止めちまうだろうけど。
「左之さん
さっきからずっと見ているけど、私に何か用があるのかな?」
原田からの視線を感じた鏡花は書類から視線を離す事無く彼に話しかけると、原田はドキッとしてあたふたしていた。
原「Σえっ…ぁ…い、いや!
別に何でもねぇよ!∪」
何で俺が見ている事分かったんだ!?∪
「そう…じゃあ早く自分の仕事を終わらせてね」
原「あ…あぁ∪」
**********
【それから更に1時間後】
さて…先ずは数人分の目録はまとめる事が出来たわね…。
土方さんから借りた目録に比べたら幾分か見やすくはなっていると思う…。
ーー総司との約束もあるし、後半分ならこの調子で終わらせるか。
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