第2話 奇想天外は突然に
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意識の無いカカシを凛は必死に引きずって中に運ぼうとしたが、成人男性の体重は重く、女性一人の力じゃ簡単に運ぶ事は出来なかった。
かといって他の人を呼んで彼らの姿を見せたら、尚更大変な事になると思った凛は助けを呼ぶ事すら出来なかった。
しかし、そんな時だった。
凛はある方法を思いついた。
「あ、そうだ!
たしか倉庫に荷物を運ぶ台車があった筈!」
凛は昔父親が使っていた台車の事を思い出すと、急いで倉庫に向かった。
”ガラガラ”
「えっと…確かここら辺に………あったぁあ!!」
台車を見つけた凛は奥から引っ張り出すと、ヒト1人余裕で乗せる事が出来るぐらいの大きさはあり、凛は急いで彼らの元に戻った。
そして再度カカシ運びに挑戦した。
「よいしょ!…んしょ!!……よし!先ずは一人乗せれた!」
台車にカカシを乗せる事に成功した凛は、急いでリビングの方に向かうと、彼の体が汚れていようが関係なく床に寝かせた。
「よし!次はサンジ君!」
この調子でどんどん彼らを運んでいくと、時間はかかったが何とか全員リビングに入れる事が出来た。
「あ、手当の前に体を綺麗にしないと!」
凛は急いで風呂場にいき大きな桶にお湯を入れていった。
そして戸棚から救急箱を散り出すとリビングに戻った。
先ほど持ってきた桶にタオルを入れ絞ると、彼らの体に付いていた泥や血を優しく拭き取っていき、雨で濡れた服は上半身だけ脱がせて一つにまとめた。
「酷い怪我…何でこんな事に」
凛は救急箱の中から消毒器を取り出すと彼らの体に付けていき、ガーゼでカバーして包帯を巻いていった。
幸いな事に重傷となる切り傷は無かったので、彼女もそれに対して一安心していた。
テキパキと彼らの手当は進められていき、家の中に運んでから3時間後、何とか無事に全員分の手当を終わらせる事が出来た凛はグッタリとしていた。
「な、なんとか終わった∪
あ…でもこのまま此処に寝かせるのも可哀想だな」
凛はリビングの隣のゲストルームから毛布と枕を持って来ると、それを彼らの体にかけて暖かくした。
そして一段落した凛も、意識の無い彼らのそのままにして、先ずは自分の冷えた体を暖めに浴室へと消えていった。
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