第9話 満月の夜は血が騒ぎ出す
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その日は雨だった。
朝から想像以上の大雨が降り注ぎ、地面にも大きな水たまりが出来る程集中的に降っていた。
時間が立てば少しぐらいは落ち着くだろうと思っていたが、朝から空を覆っている分厚い雲は途切れる事を知らず、それは夜になっても晴れ間を見せる事はしなかった。
夕食の時間になり、ダイニングではサンジの作った料理がテーブルいっぱいに並べられており、外の天気とは反対に室内はとても賑やかな声が響き渡っていた。
「今日は出かける事が出来なかったから、明日は晴れるといいなぁ。
食材だってそろそろ切れる頃だよね?」
サ「あぁ、確かにそろそろ切れそうな食材は出てきたな。
明日晴れるなら一緒に買いに行こうぜ♪
勿論二人っきりで!!v」
銀「はぁ!?
凛と二人っきりにさせるわけねぇだろ!
俺もいくぜ!」
サ「あぁん!?
テメェは誘ってねぇよ!
甘いもんでも食って留守番でもしてろ!」
いつもの様にサンジと銀時の喧嘩が始まり、凛も苦笑いを浮かべていた。
料理も全て運び終わり、皆は食べ始めようとしたとき、その場にカカシがいない事に凛は気づいた。
「あれ?そう言えばカカシ先生は?」
喜「そう言えば見てないっスね。
というか今日1日見てないっスけど…。」
「そう言えば私も見てなかった。
もしかして具合でも悪いのかな?
…私ちょっと見てくるね!」
「先に食べてて」と言い残し凛はダイニングを出ると、3階にあるカカシの部屋へと向かった。
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”コンコン”
「カカシ先生?
大丈夫?」
”…シーン…”
「いないのかな?」
部屋をノックしても中からの返事は無く、心配した凛は遠慮しがちにそっと扉を開けて中を確認した。
「カカシ先生?……入るよ?」
少しだけ扉を開け顔を除かせると部屋の明かりは点いておらず、変わりに外の街灯で差込んだ光りが薄らと室内を照らしていた。
そして部屋の奥には障子を開けて窓から外を眺めているカカシの姿があり、彼の姿を確認した凛は少しばかりホッとしていた。
「なんだぁ、カカシ先生いるんじゃない。
今日1日姿を見てなかったから心配しちゃった∪
もうご飯出来ているけど、気分でも悪いの?」
カ「……ぁ……いや……別になんでも」
カカシは凛に声をかけられ小さく微笑んだが、いつもの様に声に元気が無い様に感じた。
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