第5話 眠れない夜には
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「別に気にしてませんよ。
それよりも、土方さん眠れないなら一緒にどうですか?」
凛はお酒の瓶を彼に見せると、「貰って良いか?」と言ってきたので、二人で飲む事にした。
土「…で?」
「はい?」
土「さっき言ってたじゃねぇか…『今じゃ考えられない』って…。
ーー何か考え事してたのか?」
「いえ、考え事じゃなく独り言ですよ。
この写真…見てね」
凛は土方に子供の頃の家族写真を見せた。
土「…ガキの頃か?」
「はい、小学校…あ、寺小屋って言ったら通じますかね?
大体そのぐらいのときですよ。
この時は両親もいて兄もいて、本当に毎日幸せでした。
家族で食卓を囲み、兄には沢山遊んでもらい、どんな時でも側にいてくれる……。
ーーなのに今となっては仕事、仕事で世界中を飛び回っているから家にも帰ってこないんです。
どんなに淋しくても、どんなに心細くても……甘えさせてくれる家族はいない…話し相手もいない…。
たま〜に電話は掛かってくるんですけど、機械を通しての声なんて嬉しくないですよ。
顔も見えない…表情も分からない…声だけじゃ何も伝わらない
でもまぁ、今ではもう慣れっこだから淋しいなんてこれっぽっちも思ってないですけどね♪」
土「でも…ガキの頃の写真を見てそう思うってことは、今でも本当は淋しいからじゃねぇのか?」
「……ぇ」
土「今でも家族が此処にいてくれたらって思ってんだろ?
淋しさに慣れなんてねぇんだよ。
どんなに月日が流れても、心にぽっかり開いた穴を埋める事は簡単にはできねぇ……時間が解決してくれるって言うパターンもあるが、解決してくれねぇ場合だってあるんだ。
無理して笑っても余計辛くなるだけだ…。
だったら我が侭の一つや二つ履いちまえば良いじゃねぇか。
もし我が侭を言う相手がいねぇなら、そんときは俺が捌け口になってやるよ。
それぐらいの物を受け止めるぐらいの心の広さは持っているつもりだからよ」
「土方さん……有り難うございます。
土方さんってイメージしていた以上に優しいんですね♪」
土「Σなっ!/////…お、俺は…別に/////」
「でも、本当に嬉しかったです。
そうやってちゃんと話しを聞いてくれる人いませんでしたから。
もし、さっきの言葉が本当なら、これからもこうやって話しを聞いてくれますか?」
土「あぁ、別にかまわねぇよ。
…かまわねぇが、その話しかたは止めろ」
「壁を感じますか?」
土「…?」
「ゾロとカカシ先生にも言われたんです。
土方さんと同じ様な事」
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