第62話 それぞれの道
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"コンコン"
ヘイ「……誰ですのん?」
「…私」
ヘイ「入りぃ」
控えめなノックの後、ヘイゼルは扉の向こうから声をかけ、それが幸恵だと分かると、彼は彼女を部屋へと招き入れた。
「寝てたかと思った」
ヘイ「それはうちの台詞や
ーー幸恵はんこそ安静にしなくてええんどすか?」
「私の守護神は優秀だからね
…まぁ、傷は癒えても血が足りないぐらいだから」
ヘイ「そんな所に立っとらんと、こっちに来て座りなはれ」
ヘイゼルは幸恵を室内に案内すると、幸恵も体はまだフラつくためお言葉に甘えて座る事にした。
「…ガトさんと同じ部屋じゃないんだね?」
ヘイ「1人部屋しか空いてへんかったからね
今夜は別々や」
「そう…なら丁度良かった
少し話しがしたかったから」
ヘイ「奇遇やね……うちも幸恵はんと話しがしたかったわ」
ヘイゼルは幸恵の隣に腰を落とすと、二人分の体重でベッドのスプリングがギシっとなった。
ヘイ「…でも幸恵はんが大怪我をした時は、もう死んでしもうたかって思うて心配したんよ〜!」
「へ〜、そんなヘラヘラした顔の何処を信用すればいいんだろうねぇ〜」
ヘイ「信じてへんの?
それは悲しいわぁ」
「泣きまねも胡散臭っ∪
ーーそんな事よりもあの男の居場所教えてくれない?」
ヘイ「…はて?『あの男』とは誰やろ」
「っ……惚けないで!!」
”グイッ!”
幸恵は惚けるヘイゼルに対して怒りを露にしベッドから勢いよく立ち上がると、彼の服をグッと握りしめて大声で怒鳴りつけた。
「あなたは烏哭と会っていた!
今だけじゃない!ずっと昔から!!」
ヘイ「……」
「烏哭から悟空の事を聞いたんでしょ!?
じゃなきゃアンタが再び町に戻って来る事なんて…
……っ!(グラ)」
大きい声を出した事で幸恵は視界がグラつくと一瞬目の前が揺れ、それを見逃さなかったヘイゼルは彼女の腕を掴むとベッドに押し倒した。
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