第59話 先の未来
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
部屋から出てきた幸恵は夜風に当たる為に外へとやってきた。
しかし彼女の本来の目的はただの散歩ではなく、ある一人の男に合う為だった。
ーーー今夜必ず何処かにアイツがいる
…今も何処かで高見の見物をしているかもしれない
「……早く見つけ出さないと」
幸恵は何処にいるかも分からない闇の持ち主を捜す為に、その場を移動した。
空には月が顔を出しており、薄く月明かりが辺りを照らし出していた。
姿の見えない相手を気配だけで探すのはとても困難であり、彼女自身も見つけ出す事が出来るのか心配していた。
するとその時だった。
”サァァァ”
生暖かく不気味な夜風が彼女を包み込むと、何ともいい知れぬ感覚に包まれた幸恵はピタリと歩くのを止めた。
「こんな夜遅くに出歩くなんてね」
「……っ!」
背後から聞き覚えのある声が聞こえ、幸恵は一瞬全身に鳥肌がたった。
振り向かなくても分かる
気配が重苦しく
まるで本当の闇のよう……。
「あれれ?
もしかして無視?
折角また合えたのに酷いなぁ〜
それとも……。
僕がそんなに怖い?」
幸恵はゆっくり後ろを振り向くと、そこには自分が探していた人の姿があった。
「……烏…哭」
烏「こんばんわ…お姫様」
月明かりでぼんやりと姿を現した烏哭は、ニヒルな笑みを浮かべ幸恵前に立っていた。
「……烏哭…やっぱりこの町に来てたんだね」
烏「まぁ〜ね
でもお姫様から僕に会いにきてくれるなんて光栄だな」
「本当は会いたくなかった
でも…こうでもしないとまともに話しは出来ないとおもったから」
.