第54話 矛盾
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空「……あの子…」
八「ええ、そのようですね」
子供が立ち去った姿を確認した八戒は再びジープにエンジンをかけた。
暗い森にエンジン音が響き渡ると、ヘイゼルは口を開いた。
ヘイ「なぁ眼鏡はん、ジープ止めてくれはります?」
八「できませんね」
ヘイ「すぐに戻るさかい」
ヘイゼルのやろうとしていることに気付いた悟空はヘイゼルに怒鳴った。
空「――あんたまさか…ッ何考えてんだよ!まだ子供じゃんか!!」
八「御希望ならここから先は徒歩でどうぞ?
…――尤もその前に、僕と悟空と幸恵を相手にすることになりますけど」
ヘイ「…は――三蔵はんがガトと引き換えにあんさんらをウチと同行させた理由が解りましたわ」
八「分かっていただけたなら良かったです。
ねぇ二人とも?」
空「…あの子…お腹すかしてたのかなぁ………」
「…悟空」
***********
宿で三蔵たちがガトと話をしているなか、話を割って入るかのようにして外からジープのエンジン音が聞こえてきた。
空「あ、やっぱこの宿だ――」
「ごめんね。待たせてしまって」
浄「おっせ―んだよお前ら!!幸恵ちゃん何もされなっかったかい!?」
「ひゃあっ!/////悟浄苦しいよ!/////」
「おれずっと辛かったんだぜ~~!」
ヘイ「ガト大人しゅうしとりました?」
ガト「………」
三「見りゃわかるだろ」
八「あちらの町で沢山食料頂いちゃったんです。
三蔵達夕食まだですか?」
浄「あーさっき食っちまった。他にすることもねぇからよ」
悟浄はそう言って煙草を吹かしていると、悟空は先ほど貰ってきた食料を開けだし、食べようとしていた。
「あぁ~~また一波乱おこりそう」
空「なんだよ悟浄!腹いっぱいなんだろ!?」
浄「てめーに一瞬で消化されるぐらいなら吐くまで食っちゃる!!」
空「あ!!それ俺が狙ってたローストビーフ!!」
浄「てめぇが貰ったもんじゃねーだろーが!~~~~放せコラ!!」
”スパァァァァン!!”
三「~~~うるせえ!!!意地汚えんだよテメーら!!」
悟空と悟浄の二人がいつものようにお食事戦争を勃発していると、これもまたいつものように三蔵がキレてハリセンで二人を殴った。
それを見たヘイゼルは、一瞬目を見開いて驚いた。
ヘイ「――芸術や」
浄「あ?」
ヘイ「あの絶妙なタイミング、角度、そして音色……プロ顔負けのハリセンさばきや。
さすがは最高僧やなガト」
ガト「ああ」
浄「…西の方の人間ってこんなカンジなのか?
八「さあ…」
「お笑いが好きなのかもね?」
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