第52話 売られたケンカ
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三「Σっ」
「うおぉお!!」
父親は手にした斧を両手に構え、大きく振り下ろすと、そのまま悟空に向かっていった。
「悟空!!」
空「ッ……!!」
何とか斧の刃先を両手で受け止めガードをしたが、次の瞬間三蔵が口を開いた。
三「―――悟空。倒せ!」
「Σなっ!!何を言ってるの三蔵!あの子がいるのに!!」
空「!!~~~~駄目だッ…できねぇ!!」
「止めて!!!三蔵ぉぉぉ!!!」
〝パンッ!”
幸恵の声は三蔵には届かず、一発の銃弾が父親の額に打ち込まれた。
あまりの光景に娘は言葉を失い、崩れ落ちていく体は砂のようになった。
それを見ていた街の人たちは逃げていった。
八「三蔵…」
「―――そうだ…司教様にもう一度…生き返らせてもわらなくっちゃ」
娘は目の生気が無くなり、フラフラしながら立ち上がり、どこかへ行こうとした。
空「!!おい……ちょっと待てって!!」
悟空は娘の腕をつかんで制止を求めたが、娘は鬼の形相で悟空を睨みつけると、走り去ってしまった。
「……悟空…行こう」
三「俺たちはこの街の連中にしてみたら害虫のようなもんだろうからな」
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ヘイ「――ほれ見い。
妖怪なんぞがおるからこないな事になる……虫ほどの価値もあらへん…要らんもんや」
「司教様…どこにおいでですか司教様!!どうぞご慈悲を…!!」
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その日の夜三蔵一行は野宿をすることになった。
食事も済まし、それぞれが思い思いの時間を過ごしていると、幸恵は皆から離れた小川で一人で考え事をしていた。
【強く生きなさい】
お父さん!!
【これからも…貴方を天国で見守ってるわ】
お母さん!!
……いやだ!
……いやだぁあ!
二人とも死んじゃやだ!
ヒクッ…うぅッ
どうして私を一人にするの?
私がいけない子だから?
人間じゃないから?
お願い神様!
お父さんとお母さんを
生き返らして!!
いい子にするから!
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