『ﾊｧ…あっ…カハッ………竜…火神……砲』



紅「っ！！」



゛ドォォオオン！！”




薄れゆく意識の中幸恵は何とか力を振り絞って紅孩児に術を放つと、大きな音を立ててあたり一面に火柱が上がった。




坤「幸恵姉ちゃん！！！」



ゼロ距離で術を発動させてから暫くしても幸恵は姿を見せず、寧ろ辺りには一面砂煙が立ち込めて視界すらおぼつかない状態で心配になった坤は何度も何度も彼女の名前を呼んだ。



坤「姉ちゃん！！…幸恵姉ちゃん！！」



すると少しずつ視界が良くなると、煙の向こうで幸恵らしき人物が姿を現した。



『ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…ゴホッ……少々無理をしたようだ
…さすがにゼロ距離ではダメージがあるようだな』



ボロボロの服を身にまとったまま武器を収め、気絶をしている紅孩児に歩み寄ろうとしたそのとき、自分の背後から独角児と八百鼡が駆けつけてきた。




鼡「―――紅孩児様！！？」



独「紅！！」



鼡「紅孩児様っ…」



独「おいしっかりしろ紅！！！」




『遅かったな玄奘殿』



三「フンッ…コレでも早く来たほうだ」



それから独角児の後に三蔵達が姿を現すと、紅孩児がピクリと反応した。



紅「…………玄奘…三蔵」



鼡「紅孩児様！！」



紅「魔天経文を渡「断る」



紅「……ならば奪い取るまでだ」



独「―――！！もうやめろ紅！！
こんなっ……腕だって折れてるじゃ「だまれ…邪魔をするようなら貴様等も殺すぞっ」



傷ついてかなりのダメージがある紅孩児を独角児は何とか止めようとしたが、身体を起こして立ち上がった彼の口から出た言葉は、普段からじゃ考えられないような台詞で二人は大きく眼を見開いた。




浄「……うわ――ι何だか」


三「……＃」


『……ι』


八「すっごく身近に感じるキャラですね」



浄「……いいぜかかって来いよ……悟空（ｻﾙ）の弔い合戦だ」



『本当は生きているのだがなι』




空「ぐご―――！」







END