第22話 私が決めた思い想い
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するとその時だった。
先ほど琴音が手放した麒麟が急に光り出し、眩い光は彼女を包み込んだ。
突然の事に驚いた琴音だったが、その暖かな光はとても心地よく、琴音はその光の中でゆっくりと目を開けると、彼女の目の前には神獣化した麒麟がいた。
「貴方は……麒麟?」
【我と契約し、主となりし者よ
其方の強い気持ちが我を目覚めさせた】
「…目覚めさせた?……私が?」
【其方は我に何を望む
破滅か…絶望か…空虚か…孤独か…】
「…私が望むもの…………」
【琴音殿に教えておこう。
力は強さじゃない…弱さは罪じゃない…。
己がいかに弱いか知ることが出来てこそ強くなれる。
何が出来るかなんて考えても、それが正解かなんて誰も分からん…正解なんぞ無いのかもしれん。
それならば弱い自分を受け入れ、まっすぐ前を見る事だ。】
琴音は前に桂が彼女に言った言葉の内容を思い出すと、何かを決意した様な表情を浮かべ麒麟にその答えを話した。
「……私は皆を護る強さが欲しい。
今だけで良い。
今だけ私に皆を護れるだけの強さを貸して!!」
【滅びを、破滅を望まぬか?】
「うん、私にそんなものは必要ないから。
私はまた皆とこのかぶき町で笑って過ごしたいの。
その為に戦いたいから」
【フッ…珍しい人間もいたものだな。
其方の気持ち、確かに受け取った。
その思い、確かであるなら強く念じろ。
そして私を手にして突き進め……
我の力は信じる力により、その能力を発揮する】
「ありがとう麒麟。
私真っすぐ前を見て突き進むから」
琴音は麒麟の頬に手を添え優しく微笑むと、麒麟は神獣から刀に戻った。
そしてその刀を手にすると、再び眩い光に琴音は包み込まれた。
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