14話 鬼ではなくストーカーです
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「局長なら納得出来るけど、副長ってあんな人だったっけ?
世間では土方十四郎って聞くだけで『真選組鬼の副長』って恐れられる異名の持ち主なのに…∪」
沖「いや、土方さんは確かに以前は世間から恐れられる鬼の副長でしたぜィ」
「『以前』は?」
沖「ま、アンタの事を好きになる前のことだがな」
「…え?」
沖「知ってやしたかィ?
名無しが副長補佐になれたのは、土方さんからの強い推薦があったからなんですぜィ。
仕事の要領の良さ、頭脳回転の早さ、剣術に対してずば抜けた動体視力…。
…まぁ、それだけでも副長補佐への推薦理由には十分だが、何より土方さんは本当に名無しの事惚れてやすからねぇ
普通の隊士として危険な場所に行かせるより、自分の目の届く範囲に名無しを置いて安心したかったんでしょう。
でも、まさか土方さんが名無しに対して、あそこまでのめり込んじまってるって事は俺も意外だったけどな」
「私は正直喜んでいいのか分からないんだけどね∪
副長は確かに仕事の上では頼れる上司って感じで、私も助けられている所はあるけど、局長みたいなストーカーにならなくてもいいのに…∪
あれは毎度毎度疲れるのよ∪
朝起きたら布団の中に入ってるし、昨日だってお妙ちゃんの家まで来てたし、人目を気にせずベタベタしてくるのも正直迷惑だし」
沖「フ〜ン…でも近藤さんに比べればまだマシじゃねぇか。
近藤さんみたいにケツ毛生えてねぇし、いつも全裸じゃねぇし、万事屋のメガネんとこの姐さんみたいに隠し撮り写真を持っているわけでもねぇし」
「そうなってしまったら私は何の迷いもなく真選組を辞めさせてもらうけどね」
「まぁ、いいんじゃねぇですかィ?
変な野郎に好かれるよりまだマシな方でさぁ
それでも名無しがイヤだって思うなら、俺が何のためらいもなく土方の野郎をあの世に送ってやりまさァ」
「フフっ、総悟が言うとしゃれにならないよ」
沖「上司がストーカーって事自体問題だが、上辺だけじゃなく内面を見てやると、名無しも土方さんの事少しは好きになるかもしれやせんぜィ
『嫌よ嫌よも好きのうち』って言いやすからねぇ」
「嫌よ嫌よは嫌のうちの間違いじゃない?」
沖「じゃ、俺は先に部屋に戻っておくぜィ
近藤さんも資料を待ってやすから」
「あ、うん!
私はカギを閉めてから来るよ」
沖田は探していた資料を見つけ一足先に近藤が待つ部屋へと帰っていくと、名無しもいくつかの資料を手にし資料室を後にした。
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