第75話 ごめんなさいとありがとうはちゃんと言える大人になれ!
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銀「…ええええ…琴音!!」
新「琴音さん!!」
神「琴音!!」
「……銀ちゃん……皆……っ…ぅ、ぅう」
琴音は無事に戻ってきてくれた彼等の姿を見た途端、昨日まで自分に向けられていた冷たい目は今はなく、いつもと同じ優しい目に戻った事を確認すると、彼女の目からは大粒の涙が頬を濡らしていった。
桂「琴音殿が今回どれだけ頑張ったか貴様等に分かるか?
敵の術なんぞに掛かってしまった貴様等を何としてでも救おうと、琴音殿は自ら高杉の元へ向かい、焰とも戦ったのだ…。
下手したら殺されていたかもしれん…貴様等を元に戻す事だって出来んかったかもしれん……己がどんなに弱くて足手まといだったとしても、琴音殿は自らの力で立ち向かって行ったのだ。
……銀時……そんな彼女が本当に迷惑か?
勝手に突っ走っていると思うか?
俺はそうは思わん……愛するもののため己を侍として立ち向かったその勇気は、真に芯が強いのかもしれん」
銀「……琴音」
”ギュ!”
桂の言葉を聞いた銀時は彼女の体を抱き寄せると、その大きな体全身で琴音の体を包み込んだ。
銀「悪かった…辛い思いさせちまって…。
悪かった…危険な目にあわせちまって…。
悪かった…悲しませちまって…。
そしてありがとう……俺達を助けてくれて…」
「…っ…銀…ちゃ…ぅう」
近「俺達もすまなかった…琴音ちゃんをこんな危険な目にあわせてしまって…。
いくら敵の術中だったとはいえ、護らなくてはいけない者に護ってもらうとは…」
沖「琴音には頭が上がらねぇでさぁ」
土「…すまねぇ琴音……そして助けてくれた事感謝している」
「ヒクッ……ヒクッ……ふぅ…ぅう……良かった!…本当に良かったぁ!!ヒクッ!」
琴音は銀時にギュッと抱きつくと、声を出して泣きじゃくった。
彼女にとって自分で起こした行動は、不安と恐怖でいっぱいだったかもしれないが、それでも彼等がちゃんと元に戻ってくれた事に対して安心していた。
「銀ちゃん…ヒクッ…私少しずつでも…ヒクッ…強くなるから。
…皆から見たら、まだまだ弱くて…うぅ…足手まといかもしれない。
でも…ヒクッ…この世界にいる以上…っ…私は私の思う侍になれる様に頑張るから!」
銀「……無理をするなとも言わねぇ……かといって止めろとも言わねぇ。
琴音が思う侍になるなら、俺は全力でサポートしてやるよ。
俺が自分の刀で護っている様に、琴音も琴音の刀で大切な奴等を護ってやってくれたらそれでいい」
なぁ、松陽先生ーー。
【これからはその剣をふるいなさい
敵を斬るためではない
弱き己を斬るために
己を護るのではない
己の魂を護るために】
先生のあの時の言葉…。
俺は忘れねぇから…。
END