第71話 記憶には忘れて良いものと悪いものがある!!
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「…っ…ヒクッ……ぅう」
私は何勘違いしてたんだろ
誰かの為、その人の為、皆の為…
善かれと思って頑張ってきた事が
やってきた事が……
【こっちの迷惑も考えた事あんのかよ!!】
……迷惑だったんだ
「ヒクッ…私は……最低だ」
琴音は涙で顔をグシャグシャにしながら無我夢中で走った。
その間も銀時の言葉がずっとこだまし、琴音の心は押しつぶされそうになっていた。
ただひたすら走り続け、どんなに息があがろうとも琴音の脚は止まる事は無かった。
そして、万事屋を飛び出し暫く走ったところで立ち止まると、琴音は街が一望できる小高い丘の上に立っていた。
「…ハァ…ハァ…………っ…ぅう…ヒクッ……ヒクッ」
琴音は地面に膝から崩れ落ちると、再び目からは涙が溢れ出し、頬を伝ってポタポタと地面に落ちていった。
「…私は迷惑をかけていただけだったんだ。
ヒクッ…私は……何の役にも…ヒクッ…たってなかったんだ…!
何の役にも立たないなら…ヒクッ…迷惑をかけるぐらいなら…うぅ…この世界に私なんて…いらない……。」
「……なら…一度全てをリセットしてみますか?」
「…え」
背後から声をかけられた琴音は後ろを振り向くと、そこには地雷亜のように軽いウェーブのかかった髪に、無精髭を生やした長身の男がその場立っていた。
その場にいるのは自分だけと思ていたが、気配無く現れた男に琴音は一瞬驚いた表情を浮かべた。
「驚かせてすまない。
美しいお嬢さんが鳴いている姿を見て気になったもので…。」
「あ…あなたは?」
焰「これはこれは自己紹介が遅れたね
私は春雨第十二師団 団長の焰(ほむら)と申す
貴方は琴音さんですよね」
「何で…私の名前をーー。」
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