第102話 お見舞いに来る時はメロンにしろ!
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静まり返ったその空間で一人ポツンと寝室に残された琴音は、「ハァ…」と小さく溜め息をついた。
ーーそう言えば最後に寝込んだのっていつだったっけ?
この世界に来てから?
それとも…この世界に来る前?
「…どのみち覚えてないぐらい前だって事だよね…」
こんな事ぐらいで風邪引いちゃうなんて…
ーーそう言えば近藤さんから頼まれていたお妙ちゃんの隠し撮り写真今日渡す約束してたんだった…。
総悟とは甘味屋に行く予定もしてたし…。
ーーあ…たしかトシさん用のマヨネーズのストックがあと3本しかなかったんだった…。
大丈夫かな?
布団の中でいろいろ考え事をしている琴音だったが、隣の部屋では銀時が屯所に電話をかけていた。
沖【もしもし?】
銀「よぉ、その声は総一郎クンだな?」
沖【総悟でさぁ
旦那いい加減覚えてくだせぇ
ーーで?今日は何の用で?】
銀「俺の愛する琴音が風邪引いちまってよ
熱も高いし治るまでの間休ませるからな」
沖【え!?
琴音は大丈夫なんですかぃ!?】
銀「熱は高いから大丈夫とは言えねぇが、安静にしてれば…【こうしちゃいられねぇ!!】
”ブッ…ツーツーツー”
銀「Σえ!?
ちょっ、沖田君!?
おーい!もしもーし!!∪」
銀時が話しをしている最中にも拘わらず総悟は一方的に電話を切ってしまうと、受話器の向こう側からはツーツーと機会音だけが虚しく響き渡っていた。
銀「ったく何だったんだ?∪」
頭をガシガシとかきながら受話器を元に戻した後、銀時は琴音の所へと戻っていった。
銀「電話しといたからもう大丈夫だぞ」
「ありがとう…向こうは…何か言ってた?」
銀「ん~…何かよく分かんねぇけど、急に電話切りやがった」
「やっぱり急に休んじゃったから…迷惑だったのかな?」
銀「ばーか、いつもこっちが迷惑かけられてんだから心配すんな
今日は俺が付きっ切りで看病してやっからゆっくり休めよ」
銀時は額に乗せているタオルを再び水で濡らした後、彼女の額に乗せ優しく頭を撫でた。
「何だかこうやって…銀ちゃんと二人っきりになるのって…ケホッ…久しぶりかも」
銀「確かにそうだな
俺的にはもっと二人だけの時間が欲しいが、いっつも邪魔が入っちまうからなぁ~」
「銀ちゃんは皆の銀ちゃんだもん…ケホッ…ケホッ…」
銀「俺は琴音だけの銀さんでいられればそれでいーんだよ」
誰もいない二人だけの空間にほのぼのとした暖かな時間が流れていると、奥の方からドタドタと足音が聞こえてきた。
そして次の瞬間
”バンっ”
登「琴音が寝込んだって本当かい!?」
キャサ「馬鹿ハ風邪引カナイッテ言ウガ、嘘ダッタンダナ!」
たま「琴音様お体は大丈夫ですか?
新八様に言われお粥を作ってきました」
慌てた様子でお登勢とキャサリン、そしてお粥が入った土鍋を手にしたたまが室内へと入ってきた。
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