第60話 ありがとう、さようなら…大好きだよ
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『お帰りの時間です』
【10:00:55】
【10:00:54】
【10:00:53】
残り10時間か。
……銀ちゃん……やっぱり帰ってこなかったんだ。
昨晩真選組の屯所から帰ってきた琴音は眠れぬ夜を明かした。
目を瞑れば此処での思い出が昨日の事の様に思い出し、帰りたくないという気持ちと同時に、帰らなければいけないという気持ちが入り交じっていた。
いろんな事を考えていた琴音は一睡も出来ず、気がつくと太陽は顔を覗かせ、時計の針は丁度6時を示していた。
「考えてても仕方ない…今日は自分に出来る事をしよう!」
琴音は今日はいつも着ていた服じゃなく、自分の世界で着ていた服に袖を通すと、大きく深呼吸をして笑顔を作った。
最後ぐらいちゃんと笑顔でいないとね!
パンパンと自分に気合いを入れる為に両手で頬を叩き、琴音はキッチンで料理を作り出した。
いつもなら軽く朝食を作るのだが、琴音は残された彼等の為に保存の効く料理を作っていった。
銀ちゃん達…私がいない時は卵かけご飯や、ふりかけご飯ばかりになりそうだから、ちゃんとバランスのいいものを残しておかないと!
新八君がいるから大丈夫かもしれないけど、それでもやっぱり心配だからね。
キッチンではリズムのいいまな板を叩く音が聞こえ、食欲をそそる様な美味しそうな匂いも部屋中に広がっていった。
神「ん〜…琴音?」
「あ、神楽ちゃんおはよう!
今日は随分早起きなんだね」
”ギュ”
「…神楽ちゃん?」
神楽は琴音にギュッと抱きつくと、寝ぼけているのかと思った琴音だったが、神楽は少しして言葉を発した。
神「……起きて琴音がいなかったらどうしようかと思ったネ
でもちゃんといてくれた……私安心したヨ」
「…っ…神楽ちゃん」
神楽は自分が寝ている間に、琴音が元の世界に戻っているんじゃないかと思い心配になっていた。
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