第24話 ゴリラはときにお父さんみたいなんだ
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【俺や土方さんも諦めたわけじゃない…。
それだけは覚えておいてくだせェ
俺達だって、そう簡単に諦められる程軽い想いじゃねぇんで】
総悟は他の隊士の人から呼ばれ、部屋を出て行ってしまった。
ぶつくさ文句を言いながらも、仕事をしている総悟はやっぱりちゃんと隊長としての役割をこなしてるんだと思い、彼が先ほど出て行った襖に視線を送った。
シンっと静まりかえった総悟の部屋で、私は先ほどの彼の言葉を思い出していた。
分かっている…
トシさんの気持ちも総悟の気持ちも…。
色んな人たちに好きだと言われとても嬉しかった。
でも…その反面傷つけている事になっている。
私は総悟の部屋を出た。
仕事に行った彼は暫く戻ってくる事も無いだろうと思い、私の足は目的地も侭ならないまま、屯所の中を歩いていた。
以前此処でバイトをしてからというものの、ここの隊士の皆とは仲良くなった。
そのおかげで廊下を歩く度に、隊士の人たちから「お久しぶりです」とか「お元気でしたか?」とか、笑顔で話しかけてくれる。
屯所内を歩いていると、稽古でもしているのか少し離れた道場から聞き覚えのある人の声が聞こえ、私は邪魔をしちゃ行けないと思いつつもその道場へと足を運んだ。
近「フンッ!…フンッ!…フンッ!」
「こんにちは近藤さん。精が出ますね」
近「おぉ、琴音ちゃんじゃないか!
遊びにきてくれたのかい?」
道場には1人で黙々と稽古に励んでいる近藤さんがいた。
声をかけるのを申し訳ないと思ったんだけど、思い切って話しかけると、近藤さんは稽古の腕を休めて汗をタオルで拭きながら歩み寄ってきた。
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