21話 この手が行き着く先は
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
なんでイラついた?
なんでモヤモヤした?
ゾ「ーーらしくねぇ…。」
ーー俺らしいって…何だ?
ゾ「チッ…分け分からねぇ」
キッチンから出た俺は頭を冷やすために船首の方へと脚を運んだ。
いつもならルフィが船首の特等席に座って海を眺めているが、少し陽も落ちてきたから部屋にでも戻ったんだろう…。
そこには誰の姿もなかった。
俺は穏やかな潮風を肌に感じながら考え事をした。
ーーそういや…いつからだったか?
名無しの事をただの仲間という意識から…
他の誰とも違う”特別”だと思えるようになったのは…
でも俺はーー
いつも気のせいだと言い聞かせていた。
何度も何度も自分に言い聞かせて…
ゾ「…ハァ…何やってんだ俺は…」
俺は今考えている事すらバカらしくなり、ガシガシと頭を掻きむしった。
「ゾロ!」
ゾ「Σっ!」
「…?…どうかしたの?」
名無し…い、いつの間にいたんだ?∪
この俺が名無しの気配に気づく事ができねえなんて∪
「急に出て行っちゃうし、何だか様子も少し変だったから気になっちゃって」
それだけ…自分でも周りが見えてなかったって事なのか?
ーーだったら考えててもこれ以上”何で?”とかもう考えるのは面倒だ…。
だったら……こういう時は
取りあえず何も考えずに行動してみるのがいいのかもしれねぇな
”ポンっ”
「っ!」
俺は目の前にいる名無しの頭の上に手をのせて、サラサラとした髪を堪能するかのようにゆっくりと動かすと、名無しの肩は少しビクついて、顔も少し驚いた表情を浮かべてやがった。
,