第99話 皆の願い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
その日の夜、ナミはののかの部屋にいた。
ベッドの上には意識の無いののかが酸素ボンベと点滴の管に繋がれており、いつも見せる明るい笑顔とは裏腹に、今はとても痛々しい姿だった。
ベッドの横に椅子を持ってきて座っているナミは、彼女の手を握り摩ったりもしていたが、指先が少しでも動く事は無かった。
ナ「……ののか…」
「…………」
”コンコン”
ナ「…っ!…ぁ…はい」
シンと静まり返った部屋に突然ノックの音が聞こえてきた。
少し驚いたナミは体をビクつかせ返事をすると、ゆっくりと開かれた扉の向こうにはサンジの姿があった。
サ「ナミさん」
ナ「…サンジ君…」
サ「大丈夫?
無理してない?
サンジ特製の紅茶を持ってきたぜ」
ナ「ありがとう……サンジ君まだ起きてたんだ?」
サ「あぁ、明日の仕込みがあるのと……俺もののかちゃんの事が心配でさ。
今のままじゃ安心して眠れねぇよ」
サンジは紅茶を乗せたトレーをサイドテーブルの上に置いた。
サ「……ナミさん…すまねぇ」
ナ「…え?」
サ「俺達の所為で皆には迷惑をかけちまった。
もっとしっかりしてれば、ののかちゃんやロビンちゃん達はここまで怪我する事だってなかったろうに」
ナ「チョッパーも言ったでしょ。
『今回は誰の所為だとかそんなのは関係無い』って…。
…そうよ…関係ないわ……。
皆を助けられたんだもん……ののかだってそれを1番に願ってた…」
サ「……ナミさん…」
ナ「…でも…私…分からない事が一つだけあるの」
サ「…え?」
ナ「あのとき……雷に撃たれたら…死ぬかもしれないのに…。
ーーーののかは……笑ってた」
【ナミ……大好き】
ナ「まるで…昔のベルメールさんの時みたいに…」
ベル【ナミ!!ノジコ!!
………大好きv】
ナ「凄く…凄く怖かったの……ヒクッ…もうあの笑顔が…ヒクッ…見れなくなっちゃうんじゃないかって…
二度と…ヒクッ…目を…ぅう…覚まさないんじゃないかって!」
ナミは目から大粒の涙を流していると、サンジは自分が着ていたジャケットを、そっとナミの頭上にかけた。
ナ「…っ」
サ「俺はレディの涙に弱いからさ
……大丈夫…ののかちゃんは強いよ
今は疲れて眠ってるだけさ……今直ぐじゃなくても…時間が経てば目を覚ましてくれる。
また笑顔で俺達の前に戻ってきてくれる
そう俺達が信じてやんねぇと、ののかちゃんが可愛そうだろ?」
ナ「…そうね……ありがとうサンジ君」
サンジはニカッと笑ってナミを安心させると、彼女も小さく笑って涙を拭た。
.