第107話 この思いーー好きだという気持ち
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それから片付けも終わり準備が整ったので、ののかはマルコと一緒にエースと白ヒゲが眠る墓に向かう事にした。
昨晩は暗くて周りの景色なんてハッキリとは分からなかったが、外に出て改めて周りを見渡すと、そこは見渡す限りの草原に花々が咲き乱れており、ちらほらと見えるこの島の住人達はマルコの姿を見ると笑顔で「マルコさーん!」といって元気に挨拶をしていた。
あまりにも平和で、穏やかで、明るいこの島に”海賊”、”争い”、”支配”と言う言葉は無縁の様な場所だった。
……この島が…白ヒゲさんの故郷
…そして…最後の…形見…。
マ「ののか、どうかしたかよい?」
「え…?
あ、何でもありませんよ
さぁ、行きましょうか!」
外に出てボーッとしているののかに気付いたマルコは、彼女の顔を覗き込むようにしながら声をかけると、現実の世界に戻されたののかは少々驚きながらも「何でも無い」と答えた。
マ「ここからあの高い丘の上に行くから、1時間は歩くよい」
「けっこう歩くんですね∪
近くって言ってたから10分程度かと思っていました∪」
マ「まぁ、普段俺が墓にいく時は不死鳥になって飛んでいくからそんなに時間もかからねぇからよい」
「あぁ〜なるほど
こういう時ってその能力はとても便利ですよね」
マ「何だったら俺が不死鳥になって、ののかが背中に乗るという手段もあるよい」
「ちょっと興味はありますけど、折角この島に来たんですもん!
いろいろ見てみたいので歩いていきます
それに私重いから背中に乗せたらマルコさんが大変ですよ」
マ「ののかは見た目もすげぇ細っこいんだ
俺はそのくらいどうってことねぇよい
だが道中キツくなったら言えよい?」
「分かりました!」
マルコはののかに手を差出しジッと見つめてくると、ののかも何だろうと頭の上に『?』マークを浮かべていた。
何かを渡せという意味なのだろうか?
それとも案内料が必要?
…あ、もしかして『俺の生命線長いだろう』というアピールとか?
彼が差出してきたその手に対してののかはいろいろ考えたが、当てはまる答えが一つも見つからず、どうしようと考えていると、見兼ねたマルコがののかの手をギュッと握りしめた。
「…ふぇ…?」
急に握りしめられた右手に視線を送り、少し驚いたののかは変な声を出してしまうと、それを見たマルコは小さく微笑んでいた。
マ「無いとは思うけど、逸れないように…一応な」
「あ、ありがとうございます/////」
大きなマルコの手は柔らかくて小さくてとても品やかなののかの手を優しく包み込むと、エースの時とは違った温もりが伝わってきた。
そして、自分が逸れないようにと彼なりの配慮がとても嬉しく、エースにはこんなに優しい家族がいたんだなぁと、歩幅を会わせるようにして隣を歩く彼に視線を送った。
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