第104話 彼はおにぎりが好きでした。
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「それと…」
ロー「…?」
「2年前ルフィを助けてくれてありがとう
あのとき……助けてくれたのは貴方でよかった」
ロー「頂上戦争のときか」
「うん……私は…あのとき助ける事ができなかったから…。
どんなに足掻いても…どんなに必死になっても……私はこれからもずっとこの責任を背負っていかなくちゃいけない…
今思うと…何であのとき無理矢理にでも…腕を引っ張ってでも逃げなかったんだろうって思ったの…。
そうすれば少しは何か変わったかもしれないのに…
ーーでも…それをしなかったのは…私が弱かったから」
ののかは2年前の事を思い出しながら、悲し気な表情を浮かべた。
あれから2年たった今でも、ののかの中ではその出来事がまるで昨日の事のようで、エースの事を思い出す度に胸が締め付けられる思いだった。
そして、そんな彼女を見て、ローは小さく溜め息を吐きながら口を開いた。
ロー「自分ではどうする事もできない事がある
ああしておけば良かった…何でできなかったんだろうと悔やむ事だってある…。
どんなに自分が弱かろうと…死んだものはそいつに託したんだ…。
…先の未来にその想いを託したんだ…
もう同じ後悔をさせない為に…」
【もう放っておいてやれ!!!あいつは自由だ!!!】
俺は…ずっとそうだと思って生きてきた。
コラさんが俺を生かしてくれたから。
ーーだから俺は…その託された想いを無駄にはできん。
「ありがとう
私もエースから託された想いがあったの」
【これからも……ハァッ……ハァッ……俺の為に……笑顔で…いてくれ…】
「『笑顔でいてくれ』って言われたら…泣いてる姿なんて見せられないわよね!
なんだかゴメンね
こんなしんみりとした事を話したかったわけじゃなかったんだけど∪」
ロー「俺は別にかまわん」
「本当にありがとう。
今日はお礼を言いにきただけだから帰るね」
ののかはソファから立ち上がり帰る準備を始めた。
ロー「他の奴等の怪我はもう大丈夫だったのか?」
「うん!
今はもう皆ピンピンしているよ♪」
ロー「そうか…また何かあった時は力になってやる
麦わら屋とは同盟を結んでいるからな」
「クスっ、ありがとう♪
…また遊びに来てもいい?」
ロー「あぁ、好きにしろ」
「じゃあ好きにするね♪
あ、もしロー達が助けてほしい時があったときは遠慮なく言ってね!
怪我を治してくれた借りがあるしv」
ロー「分かった
その時は遠慮なく頼らせてもらう」
ののかは「じゃあ、またね♪」と言い残しローの部屋の扉に鍵を差込むと、こちらに来たとき同様に眩い光が辺りを包み込んだ。
ローはその眩しさに目を細めると、ののかはその光りに吸い込まれるようにサニー号へと戻っていった。
ロー「……ののか…か
ククク…面白そうな奴だな」
END