第104話 彼はおにぎりが好きでした。
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ののかはナミ達から許可を貰うと、ローに渡す為のおにぎりを張り切って作った。
彼はおかか入のおにぎりが好きということを覚えていたため、今日サンジに買ってもらったカツオ節で作り、重箱の中に沢山のおにぎりを詰め込んでいった。
その間も、サンジとゾロとルフィは「いつ帰ってくるんだ」とか、「電伝虫で言えば良いじゃねぇか」とかそれぞれ不満があった様だが、そこをなんとかナミとロビンが彼等を黙らせた。
そして、簡単な身支度を整えたののかは風呂敷に包んだ重箱を手にし、エスパシオ・クラーベ(空間の鍵)を自室の鍵穴へと突っ込んだ。
そして、ローの船を頭の中で想像し扉を開けると、開かれた扉の先から眩い光が彼女を包み込んだ。
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ののかは目を開けると、そこは紛れも無くハートの海賊団の潜水艦であり、今は水中ではなく水面に浮かんでいる状態だった。
「はぁ〜…よかったぁ
扉を開けた瞬間水中だったらシャレにならないよ∪」
ののかが出てきた場所は甲板だったらしく、辺りをキョロキョロと見渡していると、背後からいきなり羽交い締めにされた。
”グッ”
「Σっ!」
「お前何処の海賊だ!?
一体何処から侵入してきた!
ーー女だからといって手加減はしないぞ?」
回された首元に視線を降ろすと、そこには今にも自分の首を搔っ切る勢いで剣が宛てがわれており、ののかも下手に抵抗する事はなかった。
「私は敵じゃないですよ
だから離してもらえますか?」
「黙れ!!」
「お〜いそんな大声出してどうしたんだ?
って、女!?
えっと侵入者?」
「何々どうしたの?
えぇ!?敵襲!?」
「お前ら!すぐにキャプテンを呼んでこい!」
ののかに剣を向けている男の声に気付いた数人の仲間達が船内から出てくると、周りの空気は更に緊張感に包まれた。
…どうしよう∪
お礼を言いにきただけなのに…∪
…仕方ない
「…チェンジ・ソフト」
”ポンっ”
ののかは首元にある剣に軽く触れると、鋭く光っていた切っ先は、彼女の能力によってゴムのように柔らかくなってしまった。
「Σなっ!?
…能力者だと!?」
彼女の能力を見た男達は驚きの表情を浮かべ、更に警戒心と敵意を露にすると、彼等の後ろから今度は別の声が聞こえてきた。
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