第44話 天国島No.6
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「……ローレンさん……」
ののかはグッと握りしめられているローレンの手を見つめた。
その一握りの拳からは、ローレンが今まで抱え込んでいた思いが滲み出ているような気がして、ののか自身も彼の思いが少なからず分かるような気がした。
そう思うと、ののかの心の中にローレンを救いたいという気持ちが芽生え、気がつけばののかはローレンの事を優しく抱きしめていた。
ル・サ・ゾ「「「…っ!!」」」
ローレン「……っ…!!……ののか…様…」
突然の事に何が起きたか分からないと言った表情を浮かべ、ローレンの見開かれたマリンブルーの瞳は更に大きくなっていた。
「……ずっと頑張ってきたんですよね?
ご両親が亡くなってからも、ローレンさんは一生懸命なだけだったんですよ
貴方の能力で私の心は暗い暗い闇の中に独ぼっちでした……とても暗くて…何も聞こえなくて…何も感じない……。
初めは恐怖と孤独だったんです……でも全てから遮断された闇の世界で、私に光を与えてくれたのは私の仲間だったんです
仲間の声が私を救ってくれた…どこにいても、どんな時でも私の所まで聞こえてきたんです
…ローレンさんも本当は聞こえていたんじゃないんですか?
ご両親の本当の声が……」
ローレン「……そんなはずは無い……そんなはず…は…」
「声が届いていたから、ずっと苦しんで、悩んでいたんじゃないんですか?
少しでもご両親が望んだ島にする為に。
……お願いです。
島の住人の人たちの心を解放してください!
ローレンさんのお父様が望んでいた本当の天国島は、民が心から笑い、皆で協力し合える島だったんじゃないんですか?
貴方も昔、それを見てきたんでしょう?
泥だらけになった姿も、汗を流す姿も、畑を耕す姿も!
お父様にとっては、それすらも幸せだったんだと思いますよ。
ローレンさん……お願いです…貴方のご両親が本当に貴方に伝えたかった事の意味をもう一度考え直してみてください。
このパライーソ島を今以上により良い島にする為に!」
ののかのローレンの抱きしめている腕は先ほどよりも強いもものとなっており、その温もりと彼女の言葉にローレンの表情も変わっていた。
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