第85話 約束と決意、そして2年後に向かって
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船へと戻ってきたののかはその日の夜、甲板で一人ワインを飲みながら星を眺めていた。
頭上には満天の星達がキラキラと光り輝いていたが、時折吹く風がののかを包み込むと、その肌寒さから少しばかり体が冷えていた。
…これを飲んだら部屋に戻ろう
この船にあるお酒は度数が高いものばかりだったので、ののかは少しばかり酔っぱらってしまっていた。
ベ「風邪引くぞ」
”フワっ”
「っ…!
……あ…ベンさん」
背後からベンに声をかけられたと思った瞬間、肩からフワッとマントがかけられると、ののかは少しばかり驚いた表情を浮かべていた。
べ「一人酒か?
外で飲んでると風邪引くぞ」
ベンからかけてもらったマントは、愛用しているタバコの香りと彼の温もりが染み付いており、シャンクスとはまた違った温もりを感じていた。
「ありがとうございます
…ベンさんは寒くないですか?」
ベ「…俺は大丈夫だ
ののかの方はどうなんだ?
ここ最近ちゃんと寝てねぇんだろ?」
「…………目を閉じると…
声が聞こえる……周りが真っ赤に染まっていく……。
……あの時の光景が蘇ってくるんです。
でも、今夜からちゃんと寝るようにしますね
私、ここで立ち止まってるわけにはいかないから」
べ「頭から聞いたぜ
頭に修行つけてもらうんだろ?」
「はい、私も皆と同じように強くならないといけませんから…」
べ「……そうか…。
なら死に物狂いで頑張ってみろ
頭の事だ…ののかの為ならどんな事でも協力するだろうよ」
「ベンさんは?」
べ「んぁ?」
「べんさんは協力してくれないんですか?」
べ「フっ……勿論協力するに決まってんだろ
ののかは俺達の大事な仲間だ。
苦しいとき、辛いとき、何かに挑もうとしているとき、俺達はどんな時でも手を差し伸べてやるさ。
ーーそして今以上に強くなって、ルフィ達のところに戻ってやれ」
ベンはタバコの煙を空に向かって吐き出すと、フッと笑みを浮かべワシャワシャとののかの頭を撫でた。
「ありがとうございますベンさん!
私、必ず強くなりますから」
べ「あぁ、だが無理だけはすんじゃねぇぞ。
俺だってののかの事いつも気にかけてんだからよ」
「クスっ…はい!」
ーーー久々に笑ったなののか
その笑顔…これから暫くの間俺達が守ってやるからよ
だから何も心配すんな
ここでは皆がののかの味方だ
第2章END
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