第63話 不意義な鏡
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ギルビアは鏡の前にののかを連れて来ると、その鏡には当然ギルビアとののかの姿が映し出されており、見た所極普通の鏡にしか見えなかった。
ギ「この鏡はその人によって見え方が違って来る。
ある者は金の欲に負けてしまった自分が映り、またある者は大切な者を裏切ってしまった相手が映し出される」
「貴方は何が映ったの?」
ギ「……フッ……俺か?
聞かない方がいい…と言うか聞いた所で何の特にもならんだろ。
映った所でそれが真実……何も変える事は出来ん」
”プルルル…プルルルル”
ギルビアが話をしていると、懐に入れていた子電伝虫が鳴り、彼は通話をONにするとカイザの声が聞こえてきた。
ギ「何だ?」
カ『港に取引の者達が到着するとの事で連絡が入りました。
今から1時間後彼等と接触します』
ギ「そうか…分かった。
俺も準備をしておこう」
”ガチャ”
ギルビアは子電伝虫の通信をOFFにすると、先ほど入ってきた扉の方へと歩き出した。
「何処に行くの?」
ギ「用事が入った。
ののかはここでその鏡でも眺めていると良い。
ただし、見過ぎには注意しておく事だ………現実に戻ってこられなくなるぞ」
そう言い残しギルビアはののかを一人残して部屋から出て行き、残されたののかは彼が出ていった扉から鏡の方へ視線をうつした。
「現実に戻ってこられなくなるって…どういうこと?
ま、まさか∪…呪われた鏡とかじゃないわよね?∪」
ギルビアの意味深んな言葉にののかは少しばかり恐怖を感じていた。
そして、鏡を見て1分ぐらいが立ったとき、ののかは言葉を失い、とても驚いた表情を浮かべていた。
「っ!!?」
……何で
……何で!
もう…二度と逢えないと思っていたのに……。
「……お父さん…お母さん……兄いちゃん」
END