第63話 不意義な鏡
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「何処に連れて行く気?」
ギ「行けば分かるさ。
この島に着た時に町中にあった鏡を見ただろう?」
「鏡?…えぇ、町中至る所に大小様々な鏡があったわね。
それが何?
どうせその鏡を使って住人の行動すら監視してるんでしょ?」
ギ「まぁ中にはそう言ったものもあるが、それは全てじゃない」
「…え?どういう事」
ギ「鏡は何一つ噓偽りの無い真実だけを映し出す。
表面上どんなに美しく着飾っても、どんなに優しく微笑んでても、心の中に抱いている闇は隠す事は出来ない
鏡に映し出されてしまえば、映ったものは全部真実なのだ」
「…真実?」
「そう、鏡とは真実を映し出すものでもあり、時には時間さえ閉じ込めておく事が出来る素晴らしいものなんだよ
鏡の中に時間なんか必要ない。
合わせ鏡と同じ様に両面から映せばその世界は永遠なんだ。
それは時間も同じなんだよ」
「言っている意味がよくわからないわ」
ギ「フッ、ならば実際に見た方が速いかもしれないな」
地下に続く長い階段を下りて行くと、地下という事もあり先ほどよりか薄暗感じがあった。
両サイドには自分たちの姿を映し出す様に大きさが統一された鏡が飾られており、歩く度に二人の姿が両方向から反射していた。
そして長い廊下を歩いた先に一つに部屋が現れると、ギルビアはその中に彼女を招き入れた。
中に入ると、とても広い部屋になっており、その中には2メートルぐらいはあるであろう大きすぎる立派な鏡が部屋の中央におかれてあった。
「…この部屋は…貴方ってここまで鏡集めるの趣味だったんだ?
っていうかそんなに自分の姿を見ていたいなんてどんだけナルシストなのよ
それに鏡専用の部屋って∪
もしかしてあれを自慢する為だけにこんな所連れていたわけ?」
ギ「フッ…鏡はとても美しく俺は好きだが、ここにあるのはただの鏡じゃない。
自分の心を映し出してくれる鏡だ」
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