六畳一間の魔王さまの日本侵略日記
「悪いやつだー!!」
「ぎゃーー!」
ユーシャは出会い頭で水鉄砲を噴射されました。
ショウパパが急いで止めに入ります。
「こらこら、ショウ、ケンくん。他の人に迷惑かけちゃだめだろう」
「えぇえ〜! 何言ってんだよおじちゃん! ワルモノたいじはヒーローのつとめなんだぞ!」
「そうだよパパ!」
「そのお兄さんはお風呂に入りに来ただけだろう」
ショウパパはユーシャに平身低頭謝ります。
「うちの子たちがすみません!」
「ああ、いえ、かまいません。子どものすることですから」
小田から「日本で無許可の剣を持ち歩くのは犯罪」と聞かされたあとなので、ちびっこたちに悪者扱いされる理由に覚えがありまくり。
村を騒がせていた帯刀の不審者は自分ですなどと言えるはずもなく。
あいまいに笑って目をそらすしかありません。
「オタのにーちゃん、なんでこいつと一緒にいるんだ。悪いやつなのに」
「悪者じゃないって。この人はユウさん。ボクの従兄だ」
小田がフォローに入って、ケンが首をひねります。
「イトコン? 人間にしか見えないのに、このオッチャンは糸こんなのか」
「ぼく知ってる。おでんに入ってるやつ! 熱いから苦手なんだよね」
「俺も。味しねーんだもん」
「糸こん? おでん……?」
糸こんもおでんもユーシャの世界にはないのでちんぷんかんぷん。
小田が「糸こんは食べ物です」とこっそり教えてくれました。
なんとか誤解が解けたので風呂に入ります。
銭湯のルールなるものを聞き、人生初・大衆浴場に浸かりました。
湯で心身温まり、ユーシャは感動します。
あちらの世界に帰れたら、家にお風呂を作りたいと思いました。
体を洗い終えたケンとショウも飛び込んできました。
なにやらユーシャの顔をじっと見てうなずいています。
「よし決めた! 今日から糸こんを俺の弟子にしてやる!」
「遠慮しておく」
「糸こんさん。遠慮はしないのがいいって、うちのおばあちゃんが言ってたよ」
「いや、そもそも私の名前は糸こんでは……」
「糸こん、風呂に入るときは肩まで浸かって100数えるんだぞ」
「だから、糸こんじゃ」
訂正するも虚しく、子どもたちに弟子の糸こんと呼ばれることになったユーシャでした。
「ぎゃーー!」
ユーシャは出会い頭で水鉄砲を噴射されました。
ショウパパが急いで止めに入ります。
「こらこら、ショウ、ケンくん。他の人に迷惑かけちゃだめだろう」
「えぇえ〜! 何言ってんだよおじちゃん! ワルモノたいじはヒーローのつとめなんだぞ!」
「そうだよパパ!」
「そのお兄さんはお風呂に入りに来ただけだろう」
ショウパパはユーシャに平身低頭謝ります。
「うちの子たちがすみません!」
「ああ、いえ、かまいません。子どものすることですから」
小田から「日本で無許可の剣を持ち歩くのは犯罪」と聞かされたあとなので、ちびっこたちに悪者扱いされる理由に覚えがありまくり。
村を騒がせていた帯刀の不審者は自分ですなどと言えるはずもなく。
あいまいに笑って目をそらすしかありません。
「オタのにーちゃん、なんでこいつと一緒にいるんだ。悪いやつなのに」
「悪者じゃないって。この人はユウさん。ボクの従兄だ」
小田がフォローに入って、ケンが首をひねります。
「イトコン? 人間にしか見えないのに、このオッチャンは糸こんなのか」
「ぼく知ってる。おでんに入ってるやつ! 熱いから苦手なんだよね」
「俺も。味しねーんだもん」
「糸こん? おでん……?」
糸こんもおでんもユーシャの世界にはないのでちんぷんかんぷん。
小田が「糸こんは食べ物です」とこっそり教えてくれました。
なんとか誤解が解けたので風呂に入ります。
銭湯のルールなるものを聞き、人生初・大衆浴場に浸かりました。
湯で心身温まり、ユーシャは感動します。
あちらの世界に帰れたら、家にお風呂を作りたいと思いました。
体を洗い終えたケンとショウも飛び込んできました。
なにやらユーシャの顔をじっと見てうなずいています。
「よし決めた! 今日から糸こんを俺の弟子にしてやる!」
「遠慮しておく」
「糸こんさん。遠慮はしないのがいいって、うちのおばあちゃんが言ってたよ」
「いや、そもそも私の名前は糸こんでは……」
「糸こん、風呂に入るときは肩まで浸かって100数えるんだぞ」
「だから、糸こんじゃ」
訂正するも虚しく、子どもたちに弟子の糸こんと呼ばれることになったユーシャでした。