真実の愛を選んだら婚約者に呪われて一日が200文字になった騎士の話

 人目を避けるため、僕とヒイロは森を抜けるルートを選んだ。
 手をつないで歩くとヒイロが笑う。

「こうしていると子供の頃のこと思い出すね」
「そうだねヒイロ。あのときから僕の気持ちは変わらないよ」

 大人になったら結婚しよう、幼い頃から約束していた。

 今年に入り、父の事業が傾いた。僕がノアーク家に婿入りすれば資金援助をしてもらえる。
 勝手に決めた父、フー・ジーツと縁を切った。
 ただ、カナリの呪うという言葉が気になる。


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