真実の愛を選んだら婚約者に呪われて一日が200文字になった騎士の話

 町まであと少しというところで、追手……フーが僕らの前に立ちふさがった。

「なんの用だ」
「わかっているだろう。共にカナリ様のもとに行こうじゃないか」

 僕がいないと支援金をもらえないから、必死なのだろう。

「ヒイロ、下がってて。……貴方とは縁を切った。従う理由がない」
「なら力ずくで」

 フーが剣を抜き、斬りかかってきた。
 躊躇うとヒイロの身が危うくなる。
 実父相手だろうとやるしかない。僕は覚悟を決め、剣を振り上げた
10/14ページ