第2話 シロ、日々勉強
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「よくやりましたよシロさん。B級ホラー洋画の狼男みたいで素敵な登場でした。」
「はい、鬼灯様。」
手柄を挙げたシロは、鬼灯に十分褒めてもらったようで、嬉々として尻尾を大きく左右に振っている。
鬼灯はどうも動物好きなようで私や閻魔様や獄卒には、厳しいのに不喜処の従業員にはひどく優しい。
「シロさん。お手柄でしたね。」
私はサダコへの説教と等活地獄への誘導を他の獄卒に任せると、二人にかけよった。
「白鷺様!」
ワンと一声あげてじゃれてくるシロに私もその頭を撫でてやる。ペロペロと顔中を舐め回すシロ。とかく言う私も極度の動物好きである。
「シロさんも休憩のようですし、私たちも休みましょうか。」
鬼灯がスッとさりげなく手を差し出すのでこちらも何気無くその手をとる。そんな私たちの姿にシロがニヤニヤしていたのを私は知らない。
各々が好みのジュースを購入すると、サダコ脱走事件で乾き切った各々の喉を潤した。
「不喜処地獄には慣れましたか?」
「はいっ、先輩に色々教わってますっ」
シロの真ん丸でキラキラした瞳がとっても綺麗で、不喜処での仕事が彼には合っていて、楽しく仕事をしていることが分かる。
「楽しそうでよかったです。」
「楽しい?う~ん、楽しい…かなぁ?」
シロが意味深に首をかしげるので、何かお困りごとでもあるのかと聞こうとしたその時、そんな私たちの談話を遮るように一匹の犬が声をかけてきた。
「シローーーアンタ報告書早く出しなさいよ!」
茶色の毛はとても手入れが届いている。耳には可愛らしいリボンのアクセサリーをつけて、生前は可愛いがられていたこと伺える。
「あっ…はい、すみません」
「申し訳ありませんでしょ?早く覚えなさいよ!」
どうも根がキツイ性格なんだろう。歯に衣着せぬ物言いに、シロは何も言い返せず、ただ、一言ワン…と漏らすだけだった。
そんな彼女も手脚の長いイケメン犬の部長の前になると、声色を1オクターブ高くして、
「あっ、部長~~お疲れ様でーす。」
とすり寄っていった。
「うん…いるいる。あぁいう人。どこの部署にも一人はいるよね。」
「彼女は?」
「不喜処のお局様です。」
シロは耳を垂らしてはぁ…と溜め息をついた。
「先輩に教わったこと。
一、お局様をキレさせない
二、お局様がキレても正論で対抗しない
三、お土産は従業員×1お局様×2」
「貴方の先輩、何があったんですか」
シロはポツリポツリとお局様の愚痴を零す。先輩に厳しく、部長に媚を売る。
「暇があったらゼクシィとか眺めちゃってよぉ…へっ…無理だよ…。」
それにしても、不喜処従業員も獄卒もオフィス事情は変わらないのね。鬼灯は何か悟っているようで、無関心を装ってジュースをすする。
「鬼灯様…オスは辛いよ…」
「耐えなさい。そういう時こそ君子は紳士であるものです。」
「紳士であること語るのだったら、貴方も紳士になって下さい。」
さりげなくいつも通りの表情でサワサワといやらしく私の太ももを撫でる鬼灯の手をペシンッと叩く。
「上司とは何かと色々あるものです。」
そう呟いた彼の背後から、私たち二人の直属の上司が声をかけてきた。
「あっ、鬼灯君と白鷺ちゃんだ。君たちも休憩?」
話をすればなんとやら。閻魔の出現に黙りこくる鬼灯。
「あっジュースなんて飲んじゃって~~。何々?誰の噂話?」
流石に貴方です、とは言えず二人で顔を見合わせて、曖昧に微笑んだ。
→
「はい、鬼灯様。」
手柄を挙げたシロは、鬼灯に十分褒めてもらったようで、嬉々として尻尾を大きく左右に振っている。
鬼灯はどうも動物好きなようで私や閻魔様や獄卒には、厳しいのに不喜処の従業員にはひどく優しい。
「シロさん。お手柄でしたね。」
私はサダコへの説教と等活地獄への誘導を他の獄卒に任せると、二人にかけよった。
「白鷺様!」
ワンと一声あげてじゃれてくるシロに私もその頭を撫でてやる。ペロペロと顔中を舐め回すシロ。とかく言う私も極度の動物好きである。
「シロさんも休憩のようですし、私たちも休みましょうか。」
鬼灯がスッとさりげなく手を差し出すのでこちらも何気無くその手をとる。そんな私たちの姿にシロがニヤニヤしていたのを私は知らない。
各々が好みのジュースを購入すると、サダコ脱走事件で乾き切った各々の喉を潤した。
「不喜処地獄には慣れましたか?」
「はいっ、先輩に色々教わってますっ」
シロの真ん丸でキラキラした瞳がとっても綺麗で、不喜処での仕事が彼には合っていて、楽しく仕事をしていることが分かる。
「楽しそうでよかったです。」
「楽しい?う~ん、楽しい…かなぁ?」
シロが意味深に首をかしげるので、何かお困りごとでもあるのかと聞こうとしたその時、そんな私たちの談話を遮るように一匹の犬が声をかけてきた。
「シローーーアンタ報告書早く出しなさいよ!」
茶色の毛はとても手入れが届いている。耳には可愛らしいリボンのアクセサリーをつけて、生前は可愛いがられていたこと伺える。
「あっ…はい、すみません」
「申し訳ありませんでしょ?早く覚えなさいよ!」
どうも根がキツイ性格なんだろう。歯に衣着せぬ物言いに、シロは何も言い返せず、ただ、一言ワン…と漏らすだけだった。
そんな彼女も手脚の長いイケメン犬の部長の前になると、声色を1オクターブ高くして、
「あっ、部長~~お疲れ様でーす。」
とすり寄っていった。
「うん…いるいる。あぁいう人。どこの部署にも一人はいるよね。」
「彼女は?」
「不喜処のお局様です。」
シロは耳を垂らしてはぁ…と溜め息をついた。
「先輩に教わったこと。
一、お局様をキレさせない
二、お局様がキレても正論で対抗しない
三、お土産は従業員×1お局様×2」
「貴方の先輩、何があったんですか」
シロはポツリポツリとお局様の愚痴を零す。先輩に厳しく、部長に媚を売る。
「暇があったらゼクシィとか眺めちゃってよぉ…へっ…無理だよ…。」
それにしても、不喜処従業員も獄卒もオフィス事情は変わらないのね。鬼灯は何か悟っているようで、無関心を装ってジュースをすする。
「鬼灯様…オスは辛いよ…」
「耐えなさい。そういう時こそ君子は紳士であるものです。」
「紳士であること語るのだったら、貴方も紳士になって下さい。」
さりげなくいつも通りの表情でサワサワといやらしく私の太ももを撫でる鬼灯の手をペシンッと叩く。
「上司とは何かと色々あるものです。」
そう呟いた彼の背後から、私たち二人の直属の上司が声をかけてきた。
「あっ、鬼灯君と白鷺ちゃんだ。君たちも休憩?」
話をすればなんとやら。閻魔の出現に黙りこくる鬼灯。
「あっジュースなんて飲んじゃって~~。何々?誰の噂話?」
流石に貴方です、とは言えず二人で顔を見合わせて、曖昧に微笑んだ。
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