白のお狐しげるさん!
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「嫁がスキンシップを取ってくれない?」
「ていうかアカギお前……結婚してたのか…。」
赤木しげる、
雀荘に行く前に食事のために寄った居酒屋にて、
南郷、安岡と。
白のお狐しげるさん!
其の拾参
「結婚してどんくらいなんだ?」
「もうすぐ2ツキ?」
「新婚じゃねェか。」
「そうなるね。」
「毎日イチャこいててもいい期間に、スキンシップを拒否すんのかぁ?」
「うん。」
「具体的にはやっぱり…。」
「まぁ、ストレートに言うとセックスだよね。あと、抱き着いたりとか、そういうの。」
「……嫁さんが奥手なだけなんじゃぁないのか?」
「奥手なのは勿論だけど、どっちかというと拒否に近いかな。」
「きょ、拒否ぃ…?」
安岡からの質問に答えると、今度はすぐに南郷からも質問が飛んでくる。
「新婚なのに冷めてるってことは……じゃぁ、付き合ってからが結構長いのか…?」
「いや、2ヵ月。」
「アカギィ……お前嫁に何したの?」
その話だと、出会って速攻結婚して速攻で嫌われたってことですよね?と、流石にツッコむ南郷…。
安岡も少し顔を青くして「お前…」と小さく呟いている。
「まぁ、オレの方が勝手に惚れてるだけだから、そういう反応は仕方ないと思ってるけどね。」
「寧ろ何で結婚してくれたの、その子…。」
「フフ……どうしてでしょうね。」
もし、この場に渦中のyou本人がいたのなら「結婚してません!」と顔を真っ赤にして怒り散らすのだろうな、と想像して含み笑うアカギ…。
彼等の事情を知らない南郷と安岡は、尚も不思議そうな顔をしつつも
それならばどうしたら心を開いてくれるのか、振り向いて、触れ合ってくれるのかを真剣に考えてくれている様子。
「そうさなぁ……俺らみたいなオッサンに、お前らみたいな最近の若モンの恋愛の方法なんて到底分からんが……素直に嫌がる理由を聞いて解消するしかないんじゃないか?」
「理由は分かってる、その上でどうすればいいのか聞きたいんだよ。」
「じゃあ、理由は何だってんだ。」
「あー…。」
「そもそも夫婦じゃない上に一方的に性行為を迫っているからです」とは流石に口に出せず。
アカギは暫し言い悩んだ後、その根本にある部分は話さずに、自分の中で「これが原因」というものを伝えてみることにした。
「多分、出会ってからの期間が凄く短いから、まだオレのことが本当に好きじゃないんだと思う。自分がそう思ってるから、きっとオレもそうなんだろうって決めつけてるんだ……。」
「まぁ、2ヵ月……だからなァ…。」
それは確かに一理あるかもしれない…と、南郷も安岡も納得して、それ以降の対策を思案する。
自分が思った事で悪いが…と、南郷が口を開いた。
「月並みな意見かもしれないけど、アカギ……やっぱり時間が必要なんじゃないか?」
「・・・。」
「無理強いせず、本気で大事だと伝えていくしかないと、俺は思うぞ?」
「具体的には?」
「うーーん……そ、それは……沢山「好き」って言ったり。」
「言ってる。」
「手を繋いだり…?」
「してる。」
「そ、そうか…あとはえーっと……ホラ、キスはしてくれるんだろ?回数を増やすとか。」
「む……(1回ごとに拒絶が凄いからなかなかできない…)」
南郷の提案はどれも実践済みである…と、言うアカギ。
すると、安岡がピン!と思いついた顔つきで口を開いた。
「それだ!」
「「え?」」
大き目の声でそう言い放った安岡の言葉に同じ言葉、同じ表情で振り向くアカギと南郷…。
「推して駄目なら、引いてみろ!アカギ!」
「引いて…?」
「キスもしない、手もつながない、抱き着かない、アッチの方も迫らない。」
「何それ……オレが無理なんだけど…。」
いつの間にやら彼女にそういったことをするのが日常、日課となっており、禁止を提案され、思わず眉間に皴が寄るアカギ。
「それなら、揺さぶるのはどうだ?「構ってくれなきゃ浮気するぞ」ってな具合で…。」
「揺さぶり…。」
それならこれは?という代案には、アカギもフム…と一考する…。
すると、確かにそれは妙案かもしれない、と横で聞いていた南郷が頷く。
「確かに……安岡さんの言うことも一理ある…いや「一利」になるかも…。」
「あらら、南郷さんまで…。」
知り合って短いが、アカギの中では損得で動く性質の安岡より、
相手の立場を思いやる性格をしている南郷の方が信頼性に於いては重要視している節があるため、
憤り気味だった安岡の提案への気持ちが、素直に肯定の方へと傾いてしまった。
「浮気を疑われてからが勝負だぞ、アカギ…!」
「そうなの?」
「勿論、実際にするなよ?」
「しないよ。」
「まぁ、嫉妬されるってことは好かれてるってことだからな……そこを確かめるワケだ。」
「確かに、好かれてるのが疑いようのない事実って断定できるね。」
「そこまでこぎ着ければ、後はお前なら何とでもできるだろ。」
「成程……分かった、そうしてみる。」
アカギがそう頷くと、安岡は「おう」と答えてグラスに残っていたビールをぐびっと一気に飲み干した。
「頑張れよ、アカギ……嫁さんがお前の気持ちを信じてくれるといいな。」
「ええ、毎日オレのこと求めてくれるくらい惚れてもらう……。」
「そういうとこじゃないかなー…?」
微笑んで応援した南郷の顔が瞬時に引き攣り、安岡も同様、怪訝な顔でアカギを見る。
当の本人はいたって真顔で「何か問題でも?」というような反応でいるので、
2人のおじさんは、まだ見ぬ彼の嫁を気の毒に思い、盛大に溜息を吐くのであった…。
だって何がなんでも
夫婦になりたいんだから
しょうがないじゃない
words from:yu-a
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