君子殉凶キミに恋する / トリップ
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「ヌシは三成の何処を好いておるのだ?」
と 唐突に
大谷さんに尋ねられました
好きなところはどこですか?
「えぇ~!…またこのシリーズですか?しかも段々エスカレートしているような…。」
「ヒヒッ、江洲が何か知らぬが、細かい事は気にせぬ事よ。」
「エスカレート。この場合は嫌がらせに拍車が掛かる、って意味合いで取ってくださいね~。」
「はて?問いに答える事に何を嫌がる事がある?我にはとんと分からぬ。」
「いつも質問に答えた後に大谷さんがチクる…告げ口するから、三成さんに叱られたりするんですっ!」
「ヒヒヒッ……面白き事よ、愉快愉快。」
「だから、わたしは愉快でも何でも…。」
「して!問いの答えは如何に?」
ビシッ!と、輿の上から指を差されるyou。
「うっ…」と小さな呻き声を上げてたじろいだ。
別に今更何も恥ずかしがる事は無いのだが、何となく、改めて問われると気まずいらしい。
おまけに、また三成の気を損ねるような事を言えば間違い無く雷が落ちるわけで…。
警戒するのも無理は無い話なのだ。
「よ、よく分かんないけど……黙秘!」
「ではこうしよう…同じ問いを三成にもする故、後でそれをぬしに教えてやろ。」
「その答え、すっごく怖いんですけど…。」
「何ゆえか?」
「え…だって「好きな処など無い」って言われそう。」
「・・・・。」
「・・・・。」
「・・・・さ、早に答えよ。」
「おいぃいいッツ!!!」
沈黙ののち、スルーという大谷の反応に勢い良くツッコミを入れるyou。
ちょっと本気で泣きそうになっているyouを
「軽い冗談よ」と、ひとまずフォローする大谷であった…。
そして…。
「えーと、で、三成さんの好きなトコロ…でしたっけ?」
「うむ。」
「そんなの…沢山ありすぎて、もう…!」
「ほう、例えば?」
「例えば、綺麗な顔立ちに輝く銀色の髪!」
「ふむ。」
「細身なのにしっかり付いた筋肉!広い肩幅もポイント高いですよね!好きです!」
「ほぅ…。」
「あと、たま~に家康さんを追いかける時に前傾姿勢になるでしょう?その時に陣羽織からチラっと見えるお尻もすっごくキュートです!!」
「…それはまた…。」
「でもでも……一番好きなのは、やっぱり……///」
「?」
「あっ、これは三成さんに言わないでくださいね?」
「何ぞ。」
「戦帰りで着替えをする時なんですけど。」
「いつも血に塗れておるが……まさかぬし、女子のくせに血塗れ姿が好いておると!」
「違いますよぉ!!それを着替える時です!」
「着替え?」
珍しく驚いたり悩んだりと表情を変える大谷。
そんな彼を更に別の表情に変化させる言葉を、
youはそれはもう…ハッキリと…言い切った。
「湯浴みの時の褌姿ですぅうっ!!///」
「ふん…ど、し…。」
幾度かあったその光景を思い出しているのか、
両頬に手を当ててキャー!と、一人騒ぎ始めたyou。
そんな彼女をうっすら白い目で見ながら、大谷はスッとその場を去るのだった…。
・
・
・
・
「と、いう話で一人盛り上がり、悶えておった。」
「変人か。」
と、大谷の言葉に間髪入れずにツッコミを入れるのは、軍議帰りの三成。
三成にとってyouは何だかんだ言っても「恋人」という位置づけになるわけで。
たまに煩わしいと思う時はあるものの、それでもやはり特別に懸想する相手。
今更変態じみた言葉を言われようと、気色悪いだとか、鬱陶しいなどと、彼女自身を嫌悪することは特に無いのだ。
それゆえ、その反応は思ったより薄く、呆れたような顔で「あの馬鹿は」と、微かに溜息吐くだけであった
しかし、それが面白くないと思うのがこの大谷吉継という男…。
「では逆に問うが…三成よ……ヌシはあ奴の何処を好いておるのだ?」
「あいつの……好いているところ…。」
「うむ。」
「youの…。」
「・・・。」
「・・・っ//」
「・・・?」
暫し考えた後、唐突に顔を赤く染め始めた三成…。
何事かと、大谷は大きく目を見開く。
「…私の下で啼いている時が、イイ。」
「ぬしも十分変人よ。」
別人のようなのだと、主張する三成に大谷はまるで「リア充爆発せよ。」
と、言わんばかりの冷めた目線で「あい分かった」と吐き捨てた。
・
・
・
・
「youよ。」
「あ、大谷さん。」
「三成さんは?」
「軍議は終わりだそうだ。着替えて此処へ来ると言っておった。」
「そっか。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「えーっと…大谷さ…。」
「聞かぬが、ぬしの身の為だと思うぞ?」
「え、何…。」
「先程三成にもぬしに問うたのと同じ質問をしてきたが。」
「な、何で聞かない方がいいって……?!」
「悪い事は言わぬ。それ以上我に尋ねぬ方が…。」
「やっぱり……わたし、三成さんに好かれるところが無いんですか…っ?!」
「いや、そうではない。そうではないのだが……。」
「お、大谷さんッ!!」
いつもならば他人の不幸は蜜の味と言わんばかりにyouの困った顔を見て盛大に引き笑いをする大谷が、
それはそれは深刻な顔で、彼女を哀れむように輿から見下ろすものだから…。
その態度で、自分は三成に好かれていないと思ったyouの瞳にじわり…と涙が浮かぶ…。
と、そこに絶妙なタイミングで三成が現れた。
三成の姿を見るなり、大谷は「もう仕舞いよ…」と…。
絶望的な目でyouを見据えて言った。
「お、大谷さ…。」
「最早手遅れ……ヒヒッ……我はもう知らぬ故、後はぬしらで勝手にやるがよい。」
「あっ、ちょ……大谷さん!!」
youの呼びかけに振り返る事も無く、大谷はその場から大急ぎで去って行った。
残されたyouが泣きそうな顔で三成の方を向けば、
やはり彼は驚いたような顔で「どうした?」と彼女に尋ねる。
「何があった?刑部は何故早々に去った?」
「み…三成さんの所為…っ!」
「は?」
「確かにわたしの方が…三成さんのこと、いっぱい好きだけど…それでいいんだけどっ…!」
「お、おい?」
「けど、だけど……ちょっとくらい……好きでいてほしいのに…。」
「????」
「明確に「何処が」なんてなくっても……何となくでも…好きなんだって…言ってほし…のに…。」
「・・・ああ、それか。」
「よりによって…「好きなトコロは無い」なんて…覚悟はちょっとだけ…でもあっ、あんまりだよ。」
「何故泣いているのか分からんが…私は「好いた処が無い」など、一言も言っていない。」
「ふ…っ?」
至って普通にそう言ってのけた三成を涙交じりの顔で見つめれば、
長い指がyouの目じりに溜まる涙を拭い取った。
落ちる物の無くなった瞳をぱちぱちと、数回瞬かせると
そっと指を離した三成がゆっくりと薄い唇を開く。
「泣いている顔も嫌いでは無いが……貴様にはあまり似合わん。」
「みつ…。」
「陽の昇るうちは、いつも笑っていろ。」
「いみがよく……分からない。」
「夜の帳が降りてから、存分に泣き顔を見せればいい。」
「・・・ん?」
嫌な予感がyouの脳内を過ぎり、防衛本能からスッと三成から一歩離れた…。
かと思ったが、思いっきり腕を掴まれた。
「あの、三成さ…。」
「私は。」
「お…。」
「伽の際のyouが好きだ。」
「大谷すぁああああ!!!!!」
「…そこで刑部を叫ぶ意味は分からんが…何だ、その……可愛いと、思う。」
「もっかい言って。」
「・・・言わん。」
「三成さんのどケチ……でも好き!だいすき!!」
「煩い。」
捕まれた腕をそのままに、三成の胸の中にダイブするyou。
ゆるやかな衝撃にはビクともせず、三成はyouを受け止めると
その背中にそっと腕を回してやった。
そんなの数え切れないよ
you
(この際「好き」って言ってくれるならドコだっていいや!)
三成
(貴様の話は刑部から聞いた。色々と変人染みていた。)
you
(三成さんも人の事言えないでしょう…。)
三成
(何だと?)
you
(すみません。何でもないです。)
三成
(私も一応男だ。好いた女の情事の顔が好きで何が悪い。)
you
(ちょ、ちょっとその台詞は卑猥過ぎやしませんか!?//)
三成
(…何が可笑しい?)
you
(おかしいというか、三成さんが…三成さんって、そんなこと言う…の?)
三成
(言った事は無いな。)
you
(ですよね?)
三成
(youだからだ。)
you
(ちょ、ちょっと待って?何でこんなに甘いの?三成さん、何か変なもの広い食いでもしました?!)
三成
(していない。何だその言い草は、斬滅するぞ。)
you
(すみません。許して。)
三成
(したいからだ。)
you
(えーーーっと…。)
三成
(誘っている。)
you
(う、わ……直球だよ、どストレートだよこの人…。)
三成
(はぐらかすな、私の目を見ろ。そして許可しろ。)
you
(きょ、許可って…えっと、今日・・・、夜?//)
三成
(ああ。)
you
(い、いつも許可なんて…取らないくせに!//)
三成
(ただの気まぐれだ。)
you
(そ…そんなの、ずるい//)
三成
(嫌か?)
you
(断れるわけ、ないじゃないですか//)
※よくよく調べたら戦国時代に褌って無いらしいんですけど「BSRだから」の一言で片付けていただければ幸いです。
words from:yu-a
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