君子殉凶キミに恋する / トリップ
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「貴様、何か欲しいものはあるか」
と 唐突に
三成さんに尋ねられました
ほしいものはありますか?
「・・・ほしいもの、ですか?」
「ああ、そうだ。」
「何で、急に?」
「べっ、別に…理由など無いが!い、いいからさっさと答えろ!」
「そう言われても…。」
顔を赤らめながらも、イライラした様子でyouに意見を強要する三成。
彼の自己中心的な態度は今に始まったことではないので、
別段何の疑問も抱かないままyouは腕を組んで暫し悩み始めた。
「まだか!?」
「そうですねぇ……うーん…。」
「・・・。」
「無い、です。」
「何ッ?!」
「今、ほしいものって…特に無いですねぇ。」
「嘘を吐けッツ!!」
「えぇ?!」
三成からのいきなりの否定に目を丸くさせるyou。
「いつも何が無いこれが無い、これがあったら便利だ何だと文句を言うではないか!!」
彼曰く…。
例えば夜に電気があればだとか、エアコンやTVがあればとか…。
コンロや冷蔵庫、ガスなどと…現代で当たり前に使っている、この時代には無いものを
youがいつも欲しがっている…と、言っているようだ。
「いや…それはまぁ、そうなんですけど…。」
「だから聞いているんだ!」
「確かに…わたしがいた時代の家電とか文明の利器があれば便利になって嬉しいですけど…。」
「・・・。」
「それを望んだところで、どうせ無いもの強請りですしね…。」
「ぬぅ…しかし…。」
「それに……せっかく三成さんがわたしのために何か…って言ってくれるなら、もっと別のものがいいな。」
「例えば、それは何だ。」
「えーっと…例えば……「わたしのこと様付けで呼んでくれる券」とか…あはは。」
「却下する。」
「ですよねー。」
軽く、冗談のつもりでの提案だったが、真面目実直な三成には通用せず…。
絶対零度の視線で見下ろされ、萎縮するyou。
「まぁ、それは冗談として…」と、自分自身でフォローを入れる。
コホン、と咳払いを一つして気を取り直し、youは口を開いた。
「・・・約束がほしいです…2人だけの。」
「…約束、だと?」
「はい。」
「…どのような?」
不思議そうに尋ねる三成に対し、youは綺麗な笑みを向けた。
「わたしのこと…忘れないでほしいんです。」
「は?」
「忘れないよって、約束してほしいな。」
「??」
全く意味が分からない…という表情の三成を見て、
youはちょっと切な気に笑ってみせた。
「例えば…もしも、わたしが元の世界に帰ってしまって…ここからいなくなったら…。」
「!」
「時々でいいから…思い出してほしいなって思うから…。」
「戻るだと?…私を裏切る気か?!」
「いや、例えばの話ですって…だから忘れないでっていう…凄く、我儘なお願いなんです。」
「・・・。」
「そんな「約束」がほしいです…はいっ、以上!」
最後にはいつもの元気な笑みを浮かべてみせたyou。
しかし、三成はその答えが気に入らなかったらしい。
すぐさま真顔で彼女の額をバシリと叩いた。
当然痛がるyouに向かって、不機嫌極まりない顔を近付けながら三成は大きく口を開く。
「その「約束」は却下する。貴様がほしいものだとて、そんなものくれてやるものか。」
「えぇ?!」
「そもそも、私の許可無く戻ることなど許さない!そんなことをしてみろ!即、斬滅してやるッ!」
「やっ、だからですね…それは例えであって…。」
「それなら!」
「!?」
キッと睨んだかと思えば、目が合った途端に三成の顔が赤く染まる。
ワケが分からないyouが困惑していると、
ドモりながら三成が話の続きをし出した…。
「そっ…それ、なら……初めから忘れさせないための許可をっ…くっ、くれてやるっ!//」
「??」
「ずっとこの城に住まう許可を……じゃない…その、何だ…。」
「三成さん?」
「わっ……私の傍にいる許可を…貴様にやるっ…。」
「!!」
一瞬驚いたものの、彼なりの最大級の(ツンデレ)告白に思わずyouの表情はへにゃりと緩む。
その綻んだ顔のまま、少しだけ意地悪を試みたのは気まぐれ…。
「…ちなみに返却は?」
「なっ…?!」
「できるんですか?」
「・・・・したいのか?」
ほんのちょっとだけ恐る恐る…といった感じに聞き返した三成。
それを見てyouはまた嬉しくなり、
満面の笑みを浮かべて首を横に振った…。
「いいえ、ありがたーく……いただきます。」
「最初からそう言え……馬鹿者…//」
「はい、ごめんなさい。」
改めて向き合う形を取り、三成はyouを見下ろす…。
「私を裏切るなよ、you…。」
「三成さんこそ、ずっと傍にいてくださいね?」
「…私は嘘は好かん。」
「じゃぁ…約束ですよ?
2人だけの。」
三成の指に小指を絡ませ、youは小さく「ゆびきりです」と呟く。
その行為が可愛く思えて、三成はただ無言で腕を伸ばすのだった…。
お互いの
胸の内に
そっと
you
(あーあ、でもちょっと惜しいことしたな。)
三成
(何がだ。)
you
(やっぱり三成さんの「わたしのこと様付けで呼んでくれる券」ほしかったかも。)
三成
(そんなものやらんと言っただろう。)
you
(ちょっとだけ、ちょっとだけ姫気分を!)
三成
(断る。)
you
(う~~ケチ!!)
三成
(フン、貴様こそ、私の地位を考えるなら様付けするくらいしたらどうだ。)
you
(なっ!)
三成
(何せここでは貴様はただの居候。私は官職だ。)
you
(ぬぉおお!越えられない壁ッツ!この時代でニートのわたしに反論はできない…!)
三成
(どうした…早く言え「三成様」と。)
you
(な、何で言わなきゃいけないんですか?別に普段通りでもいいじゃないですか!)
三成
(一度呼べばそれで許してやろう。言わねば毎日様付けを強制させるだけの話だ。)
you
(ぱっ、パワハラ反対ッツ!!)
三成
(私は別にどちらでもいいんだぞ。)
you
(うーーー!!)
三成
(早くしろ。刹那だけ待ってやる。)
you
(・・・り、…ま…。)
三成
(聞こえんな。)
you
(…み、みつなり、さま…っ…//)
三成
(・・・。)
you
(一回呼んだから、もういいんだよね!あー何か悔しいし恥ずかしいし…!//)
三成
(も…もう3回くらい呼んでみろ!youッ…//)
you
(えええええ!??!///)
words from:yu-a
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