you don't get it!(5D's:鬼柳)
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Home is where the heart is.
You are where I belong.
「鬼柳兄ちゃん、いるー?!」
「あら、ウェストくん…と、みんな!」
「あ!you姉ちゃん!鬼柳兄ちゃんいる?」
「うん、今2階の仕事部屋にいるよ。呼んでくるからリビングで待ってて。」
「うん!」
学舎での勉強が終わったのだろう。
夕方にウェストとその友達が数人で鬼柳の家を訪ねてきた。
勝手知ったる、というようにウェストが友達を家に招き入れ、リビングへと通す。
youも、その間に2階に上がり、鬼柳にウェストとその友達が遊びに来たことを伝えた。
「鬼柳兄ちゃん、遊びにきたよー!」
「ウェストか。」
「うん、ねーねー、時間ある?友達連れてきたんだ!デュエル教えてよ!」
「仕方ねェなぁ……ちょっとだけだぞ?」
「うん!」
仕事の途中ではあったが、弟のような、また息子のようでもある存在のウェストの頼みを無碍にはできず、
日が暮れるまで、ということで一緒にデュエルをして遊ぶ時間を設けたのだが…。
「ボクのターン!ドロー!」
「カッコつけやがってー!」
「いいだろー別に!ボクはモンスターを一枚守備表示で召喚…。」
「トラップカード発動!!」
「なっ!?」
とまぁ、このような感じで子ども達の決闘を見たり、アドバイスをしたり、
時には自分も参加したりして、鬼柳自身も楽しんでいる間にどっぷりと日は暮れてしまった。
夜の帳が下りる前にと、何度か鬼柳に声を掛けたのだが、
「もうちょっと」や「今いいトコなんだ!」と、軽くあしらわれてしまい、その都度youの不満は溜まっていった…。
しかし、自宅の夕飯の準備があらかた整ったところで、
流石にこれ以上は子ども達の家族が心配をする頃だと、いい加減痺れを切らしたyou。
デュエル中の子どもにアドバイスをしている鬼柳に声を掛けた。
「鬼柳くん、そろそろ。」
「ん、もう少しで決着が…。」
「鬼柳くん!そろそろ時計を見ましょうね。」
「あぁっ!!しまった!もうこんな時間か…!」
「皆ここで食べていってもいいですけど…連絡もしてないから今日はもう家に帰した方がいいと思うんです。」
「そうだな……もう暗いし、俺が皆を送ってくるよ。」
「分かりました、気を付けてくださいね。」
「ああ。」
鬼柳とウェスト達はやっとのことで遊びを止め、家路に着く。
日も暮れて暗くなってしまったため、鬼柳が町の子ども達を一人ずつ送っていくことになった。
…のは良いのだが、数人送るだけなのに、鬼柳が家に戻ってきたのは
youが送り出してから約1時間半ほど経過した後だった。
何故そんなにも時間が掛かったのかと、驚きの表情でyouに問われ、
鬼柳はどこかげっそりした顔で事情を話し始めた。
「家に送り届けたら、その都度子どもの母親に捕まった…。」
「あら…。」
鬼柳いわく…。
「うちの子を送ってくれてありがとう」から始まり、
「町が平和になってよかった」や「貴方のお陰ね」で発展し、
最終的に「家でご飯を食べて行きませんか?」と引き留められたのだと言う。
その誘いごとに、他の子どもも送らないといけないと断ると
「では送り終わった後に是非寄ってください」と勧誘される…を繰り返し、やっと家に帰って来れたのだと言う。
「・・・疲れた。」
「お疲れ様です。」
テーブルに顎を乗せて大きくため息を吐く鬼柳の前に、コーヒーがトン、と置かれた。
「さんきゅ」と軽く呟き、向かい側に着席したyouを上目遣いで見上げると、
どことなく曇ったような表情をしており、何だかいつもと少し様子が違う気がして首を傾げる鬼柳。
「you…?」
「はい。」
「どうした…何かちょっと…元気無くないか?体調悪くなったか?」
「いえ。」
「えっと、じゃぁ…。」
「とりあえず、ご飯できていますので。」
「あ、ああ…。」
今着席したのに、すぐに立ち上がり夕飯の準備をするべくキッチンへ向かったyouを見て、鬼柳は悟る…。
「(何か分からんが、怒ってる…。)」
それから、鬼柳が出かけている最中に出来上がっていた夕飯を温め、
2人で食べる間も、会話という会話はほとんど無く…。
(おそらく、TVの番組が無ければほぼ無音の食卓となっていただろう)
先に風呂に入るというyouを見送った後、リビングのソファに腰掛け、項垂れる鬼柳の姿があった。
「ちょ、何で!何でyou怒ってんの?!分からん!全ッ然分からん!」
色々考えてみたものの、結局思い当たる原因がハッキリとは分からず、
youが風呂から上がってきてしまった。
「お、おかえりっ!」
「お風呂、お先にいただいてしまってすみません。」
「全然いいぞ…うん・・・。」
「・・・。」
「あー…えっと。」
「鬼柳くんも、どうぞ。」
「あ……ハイ…。」
youに入浴を促されて、そのまま二の句を告げることができずに風呂場へと向かう羽目になる鬼柳なのであった…。
入浴中もひたすら原因を追究しようと試みたが分からず…。
思いあたることといえば、子どもたちとデュエルではしゃぎすぎて、
結局仕事に戻らなかったことと、子ども達を暗くなるまで遊ばせてしまったことくらいだ。
その事が彼女の表情を曇らせている原因なのかどうかは分からないが、
分からないものは分からないワケで…。
思考の堂々巡りを繰り返したところで現状が変わらないのなら、
正直に分からないことを伝えて、原因を教えてもらい、素直に謝ろうと人知れず心に決め、風呂を出た。
髪をタオルで拭きながらリビングへ戻ると、
早々と寝る準備を整え、鬼柳が戻ってきたのと入れ替わりでリビングから出て行こうとする#name1#。
まだ寝るような時間で無いと思ったこともあるが、
何よりもこのままモヤモヤした気分で一日終わるのは勘弁!とばかりに焦った鬼柳が彼女の名を呼ぶ。
「っおい、you!!」
「はい?」
「も、もう寝るのか?!」
「…そのつもりですが。」
「えっと……何か飲み物でも…コーヒーとか、紅茶とか…。」
「コーヒーと…紅茶…の気分では無いです、今は…。」
「ええと、じゃぁ……そうだミルク!ホットミルクは?寝る前に飲むといいって…(どこ情報か知らんが)」
「ホットミルク…。」
「ああ、どうだ?」
「…いただきます。」
「!!」
どうやらホットミルクは彼女の心にヒットしたらしく、大人しくソファへと着席する。
心の中でガッツポーズをし、表ではホッと安堵の息を吐いた鬼柳。
それから数分後、鬼柳がマグカップを2つ持ってリビングへ戻ってきた。
片方をyouに手渡し、自身は彼女の横に腰掛ける…。
温かそうに湯気を出すカップにそっと口付け、火傷しないように少し口に含むと、
牛乳の優しい味と混ざってふんわりとした甘さと良い香りが漂った。
「おいしい…。」
「そうか、よかった。」
「少し甘い……これは、ハチミツ?」
「ああ、ちょっとだけ…ティースプーン1杯くらいだ。甘いのが嫌なら、俺のと取り替えるか?」
「鬼柳くんのはハチミツ入れてないの?」
「ああ。俺は要らないけど、youはそういう味、好きかなって…思ったから。」
「わざわざ考えて、入れてくれたの…?」
「…まぁ……そろそろyouの好みも分かってきたつもりだったからな……もしかして違ったか?。」
「ううん、すごく好き。」
「…だよな、よかった。」
「・・・。」
「・・・。」
少しの沈黙ののち、youが小さく「ありがとう」と呟くと、
それを皮切りに、鬼柳が入浴中に考えまとめた自分の思いをぶつけた。
「you、すまん!」
「え?」
「俺…何ていうか、こういうのよく分かってなくて…鈍感というか、経験無いからピンとこないっていうか!」
「??」
「俺が何かやらかして、それにyouが怒ってるってのは分かる!そこまでは分かるんだ!でも、何で怒ってんのかさっぱり分からなくて…!!」
「き、鬼柳くん……!」
「けど、やっぱ曇った顔するyouは見たくねェし、俺の所為でそんな顔させてるんなら尚の事だし、頼む……理由を教えてくれ。」
「怒ってるように見えたんですね……すみません。」
「怒ってねェの?」
「怒っているというより……拗ねているという感じです。」
「拗ねる?」
「はい。」
「えっと…なんで??」
「それは…。」
少し言葉を言い淀んだものの、何か、意を決したように人知れず頷き、
youは微かに恥ずかしそうな表情でその理由を話し始めた。
「鬼柳くんの目にわたしが映らないのが悔しくて、わたしの言葉が聞こえていなくて寂しくて…拗ねたんです。」
「え…?」
「だって、今日は何て話し掛けても、わたしのことなんかそっちのけでデュエルされてて…。」
「はい、すみません…。」
「ちゃんとわたしを見て、わたしの言葉に、耳を傾けてほしかったんです…。」
「……悪かった。」
確かに、改めて振り返ってみると彼女の言う通りだと、鬼柳は思った。
呼び掛けられた言葉を軽くあしらい、傷付けた。
あの場で恋人の…否、大人としての対応として正しい行動は、ちゃんと作業を止めて話をすること。
子どもでも分かることなのに、本当に申し訳ないことをしたと、猛省してしまう。
「結果として、子どもらを遅くまで遊ばせちまったし、仕事も二の次にしちまった…そこも反省だな。」
「そうですね。」
「仕事はまぁ、今からするとして…。」
「殊勝な心掛けですね、でもムリはしちゃダメですよ。」
「ああ、分かってる……しかし…。」
「??」
「いや、それ以外に強いて言うなら、子ども達の母親に時間取られたってことに怒ってるのかと思ったんだけどなー…なんつって。」
「え?どうして??」
「・・・いや、何でもない。」
そういう事にはやはり鈍感というか…嫉妬心を持ってくれないというか…と、少し落胆する鬼柳であった。
youとしてはその男心には全く気付いていない様子。
「ちゃんと連絡をくれたら、外で食べてきても…。」
「おい、それだとyouが一人になっちまうじゃねェか。」
「え…。」
「美味くて豪華な飯があっても、その代償でyouを一人にさせちまうんなら、そんなの行かねェよ…。」
「鬼柳くん…//」
「you以外の女に興味ねェし、ココが俺の帰る場所だもんな。」
鬼柳がそう言い終わると、今までその思いやりの言葉にじーんと感動していたyouの顔が
ボッと赤く染まり、それ以上の言葉を返せなくなっているようだった。
本当は彼女に嫉妬してもらいたい気持ちがざわついて、
見送りの時に母親らに「子どもを送り終わった後にでも、いらっしゃい」と、
両手を握られるわ、身体を密着させられるわで、大層困ったと言うつもりでいたのだが、
youの嬉しい反応を見ると、鬼柳はそれで十二分に満足してしまった。
「わ…わたし、き…鬼柳くんの帰る場所に、なれていますか?」
「当たり前だろ…youがいる場所が、俺の居場所だ。」
「っ…!!//」
「おいおい、泣くなよ!!」
「だ…だって……そんな風に思ってくれているのに…わ、わたしはあんな小さいことで拗ねて…っ!」
「いや、あれは俺が悪かった。自分でも思う。」
「けど…っ…。」
「はい、もういいって。それよりyouも聞かせてくれよ……俺はお前の居場所になれているか?」
「…はい…鬼柳くん、あなたがわたしの……居場所です。」
「you……ありがとな。」
横向きに顔を合わせていた2人だったが、
互いに引き合うように抱き合い、そのまま特に何を言うでもなく口付けあった。
あなたがいる、
あたたかなその場所が
わたしの帰るところ
鬼柳
(甘い匂いがする。)
you
(…ハチミツじゃないですか?)
鬼柳
(ああ、そうか…。)
you
(鬼柳くん…?)
鬼柳
(味も…するのか?)
you
(え…さ、さぁ……どうでしょうか…//)
鬼柳
(ちょっと、確かめさせてくれ。)
you
(え、き…きりゅ……んっ…!//)
鬼柳
(・・・ふ。)
you
(ぁ…ぁう。)
鬼柳
(……あまい。)
you
(そう、ですか…//)
鬼柳
(you……いいか?)
you
(え!こ、ここでですか…?//)
鬼柳
(ダメか…?)
you
(そ、そんな顔卑怯です……って、あ!!)
鬼柳
(どうした?)
you
(ダメです!)
鬼柳
(う…。)
you
(鬼柳くん、まだお仕事残ってますよね?)
鬼柳
(あ"っ!!!)
※タイトル(あなたがわたしの居場所)
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